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「あっ。A…ネイル変えた？」
彼は視線を彼女の指先に移した
「ふふっ。よく気づいたね。そうだよ」
彼女のことをよく見ている彼は変化にすぐに気が付いた
「昨日セルフネイルで塗り直したの」
ネイルは直に塗るセルフスタイルが多かった
「そういえば前に…つけ爪はハンドルに引っかかるって言ってたな」
思い出したかのように彼は彼女の話をした
「うん。カバーしてるから引っかかったら危ないからね」
持ち手である車のハンドルにカバーをしているのでつけ爪だと引っ掛けやすかった
「春らしくネイルもピンクにしてみたよ」
職場にもOKなネイルファンデーションがベースのシンプルめなネイルだった
「ん。Aに似合ってる」
「指先がキレイだとモチベが上がるし、美意識が余計に高まるの」
美に対する意識は常に前向きで自分の為に磨いていた
「Aの唇。リップもピンクだな」
眺めていた指先から視点を彼女の唇に移した
「今日は新しいリップをつけてみたよ」
先日購入した新しいティントタイプのリップをつけていた
「うるうるツヤツヤでお気に入りなの」
保湿とラメの効果で彼女の唇は輝いていた
「なぁ…。A」
彼は流し目で彼女を見つめた
「キスさせて」
自分の願望を伝えて返事を待った
「……いきなりだね｡別に､いいけど…」
彼女は戸惑いながらも許可をした
「ん。ありがと」
一言礼を入れた彼は彼女に優しく口付けをした
「んッ…」
その際に彼女は小さな吐息を零した
「このリップの味…割と好きかも」
互いの唇を離した後に彼は彼女の下唇を指でなぞりながら呟いた
「…っ…んッ……」
彼は再度彼女に口付けをしてそのままソファーに優しく押し倒した
「やっぱキスだけじゃ満足できねェわ」
「えっと…まだ、昼間だよ…？」
彼を見上げながら彼女は現在の時間を気にした
「さっきシャワー浴びたけど…
少しでいいからAに触れさせて」
「…っ……隆がそう言うなら…別に、いいよ…」
頬を赤く染めながら彼女は触れることを許可した
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作者名：おりたん | 作成日時：2023年2月19日 9時
