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マッサージ【佐野万次郎】 ページ13

「……ただいま」





本日の業務を終えた彼は暗い顔で帰宅した





「おかえり。今日はまた一段と寒かったね」





先に帰宅した彼女は笑顔で彼を迎えた





「あぁ。もう冬は働きたくねェ」





この時期になると冬季うつの症状が現れ始めた





「そうだね…。私も冬は仕事したくないな…」





主に日照時間の短さが影響していた





「とりあえず…早く家に上がって。お家は暖かいから」





彼の荷物を受け取った彼女は、彼に早く家に上がるように促した





「今日の晩ご飯はお鍋にしたよ。



温かいもの食べて芯から暖まろうね」





寒い時期に食べる鍋物は冷えた体を芯から温める最適な食べ物であった





「お鍋だけじゃ物足りないから、アジを揚げてサラダも作ったよ」





アジフライとサラダを足して栄養バランスを考えた献立となっていた





「A。いつもありがとな」





彼は仕事と家事を両立している彼女に敬意を払って感謝の言葉を述べた





「いえいえ。万次郎もお仕事お疲れさま」





やわらかく言った彼女は彼の頭を優しく撫でた





「外は寒いし職場も冷てェけど…



家庭とAはあったけェから安心する」





2人は暖かい食卓で食事をしていた





「職場が冷たいのは気の毒だね…」





彼の場合は人間関係と職業柄、仕方のない部分があった





「まぁ…裏社会なんざ冷てェ人間しかいねーよ」





俯きがちで小声で告げた彼は自分も当てはまると自覚していた





「ってかA。めっちゃ着込んでンな」





自分の話を逸らした彼は話題を彼女に振った





「私、極度の寒がりで末端冷え性だから」





普段から低体温だった





「着込んでないと冬は死んじゃうの」





「そうか…。Aも大変だな」





そんな彼女を見て同じく寒がりの彼も同情した





「もこもこAかわいい。なんか全体的にふわふわしてンな」





彼女の冬の部屋着はベロア素材のワンピースに、フリース素材のガウンを羽織っていた





「ふふっ。ふんわりに包まれてあったかいよ」





末端冷え性には室内でもアームウォーマーとレッグウォーマーは欠かせないアイテムだった





「あったかいって…幸せだよね」





暖かい空間にいると温もりを感じてより幸せを実感できた

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設定タグ:東京卍リベンジャーズ , 愛され , 甘々   
作品ジャンル:恋愛
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作者名:おりたん | 作成日時:2022年11月13日 21時

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