小悪魔キャット【黒川イザナ】 ページ37
10月31日
世間はハロウィンのイベントで大いに盛り上がっていた
「今日は、ハロウィンだから…ネコちゃんのコスプレしてみたよ」
彼女は目の前にいる彼に自分のコスプレ姿を披露した
「ちょっとだけ……えっちなのは、許してね…?」
少しと言うか、かなり露出が高い衣装になっていた
現在の彼女の格好は__
トップスはオフショルダータイプで、袖部分は上品なレースが施されていた
サテン生地のミニスカートに、足元はガーター付きの網タイツ
猫耳カチューシャ、鈴付きのチョーカー、尻尾を付けて黒猫になりきっていた
「へぇー。似合ってンじゃねェか」
ソファーに座っている彼は、彼女の格好を上から下までじっくりと観察した
「ふふっ。ありがとうね」
素直に褒められたことが嬉しかった彼女は微笑んで礼を言った
「試しに鳴いてみて」
せっかくと思った彼は思い切って彼女に提案した
「…っ……にゃあー……」
リクエストに応えた彼女は控え目に鳴き声を上げてみた
「あー……その
彼曰く、上目遣いで赤面は中々クるものがあった
「えっと……そろそろ、本題に入ってもいいかな…?」
気恥ずかしくなった彼女は話題を変えた
「トリック・オア・トリート」
彼女はお決まりの台詞を放った
「ん。コレやる」
彼はソファーの横に置いていた紙袋を彼女に手渡した
「Aそれ好きだろ。覚えてたから買っといた」
「えっ…。コレ、高いやつじゃない?」
受け取った彼女は袋から中身を取り出して少し驚いていた
「ホントに…もらっていいの……?」
心配と気を遣う性格をしている彼女は、素直に受け取る事をためらった
「あぁ。遠慮とかいらねェよ」
有難く受け取れと言って彼は彼女の尻尾を弄んだ
「……イザナ。ありがとうね」
彼の一言で彼女は気が楽になり素直にプレゼントを受け取った
「ショコラ デ マンダレンって…4千円近くするよね。
高いお菓子だから、ゆっくり味わって食べるね…」
紅茶専門店のお菓子は質が良い分、値が張る物が多かった
「なぁ。A。もし、オレが……
イタズラが本望。って…言ったらどうする?」
彼は突然、突拍子もない発言をした
「なぁに?してほしいの?」
そう言いながら彼女は彼の隣に座った
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作者名:おりたん | 作成日時:2022年10月1日 2時