子守り ページ28
時間は12時
鶴蝶「Aと赤ん坊…微笑ましい光景だな」
現在のAは自分の腕で
灰谷蘭「やさしいせかい だな」
事の発展は__
Aは午前中、首領と共に会合に出向いていた
佐野万次郎「赤坂の女将から…
赤子を預かってくれと言われてな」
港区赤坂にある犯罪組織は、五大指定暴力団に指定されている
その組のトップである人物の奥方が、梵天の首領に一時的に子守りを頼み込んだ
佐野万次郎「しゃーなし子守りを受け持ったってわけだ」
望月莞爾「……子供がいけ好かんボスが、意外だな」
彼の言うとおり首領は子どもが苦手で、未成年に至ってはことごとく嫌っていた
佐野万次郎「オレも内心嫌だったが…
AがOK出しやがるから、断れんかった」
なんやかんや言っても首領はAには甘い様子だった
『私、子育ては未経験ですが…あやすのは得意方なんです』
同席していたAは奥方の気持ちを汲んで、子守りを承諾した
佐野万次郎「こんな感じで一時的だが
赤子を受け持つことになった」
彼は幹部たちに経緯を説明した
佐野万次郎「まぁ、赤坂の組長とは
普段から交流があるしな」
普段から何かと世話になっている上客の頼みということもあり、首領は渋々子守りを承諾した
鶴蝶「この赤ん坊…まだ首がすわってないのか」
預かった赤子は生まれて間もなかった
『一般的に赤ちゃんの首がすわるのは
生後3〜4ヶ月と聞きますね…』
首すわりとは__
赤子が成長し、自力で頭部を自由に動かせるようになること
生後間もなく
首が固定されず安定していない赤子の状態は危険で…
常に大人が赤子の後頭部を支えて、横抱きにするのが主流であった
『新しいおくるみを買ってきたので…
さっそく優しく包み込みました』
おくるみは__
大切な赤子を優しく保護する布のことであった
佐野万次郎「あー…クレープ巻きみたいなやつか」
育児アイテムの1つであり巻き方には色々と種類があった
灰谷竜胆「ベイビーのふんわりまき」
灰谷蘭「なんか言い方が可愛いな」
ワードチョイスが謎であった
九井一「お前の語彙どうなってンだよ」
彼は冷静にツッコミを入れた
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作者名:おりたん | 作成日時:2022年9月19日 16時