闇夜に咲く一輪の花６【梵天】

処刑 ページ49

「「おい」」





偶然にも美涼の叫び声が後方にいる2人に届いていたのだ





佐野万次郎「何してんだよ」





首領は男に目掛けて所持している拳銃で躊躇なく発砲した





その瞬間男が前のめりにゆっくり倒れた





三途春千夜「裏切り者は死んでろ」





ゆっくりと倒れる男をすかさず三途は頭を掴んで雑に投げた





「なっ…！首領と、三途…さん？！」





首領に撃たれたにもかかわらず、男はまだ息があった






三途春千夜「裏切り者に梵天の鉄槌(てっつい)を！！！」





まるで教訓のような言葉を三途は高らかに叫んだ





三途春千夜「梵天の歯車に噛み合わねぇ奴は＿＿」






"スクラップだろ!"






そして三途は裏切り者に向けて嘲(あざ)笑って言った





全てを捨てたやつが





全てを手に入れる





全てを奪って





全てを差し出す





それがこの世界の






"ルール"






「まっ、待ってくれ！話を聞いて…」





男は撃たれた箇所を抑えながら首領に嘆願した





佐野万次郎「美涼に手を出す輩は殺す」





梵天の首領は裏切り者に鋭く威嚇(いかく)していた





彼には＿＿





誰も逆らえない





三途春千夜「てめぇ如きが美涼と対等だと思うなよ」





そう言って三途は裏切り者にトドメを刺した





使用した拳銃はオートマチック





三途春千夜「灰になってろ」





既に死んでいる男に向かって不用意に装弾数10発を発砲した

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