闇夜に咲く一輪の花６【梵天】

友人 ページ30

美涼は休日にカフェに来ていた





美涼の会話相手は＿＿





1つ下の世代の瓦城千咒であった





学生時代は梵(ブラフマン)の首領





当時の異名は…






"無比の瓦城千咒"






現在は一般職に就いている善良な市民であった





『ミントって爽快感あって美味しい』





美涼はチョコミント味のアイスを食べていた





瓦城千咒「千咒(ジブン)も学生の時によく食べてた」





当日の花垣と出かけた時の事を美涼は後ほど聞いていた





『チョコの甘さの中に、ミントの清涼感がクセになるね』





瓦城千咒「……花垣とデートした時はすげぇ楽しかったな」





美涼には聞こえないトーンで呟いていた






瓦城千咒「武臣と春千夜が……



今どこで何をしてるかなんてわかんねぇ」





もう何年も会っていない実の兄妹である2人の生死を気にしていた





瓦城千咒「けど、また美涼に会えたから



なんかそんなことは…どうでも良くなってきた」





美涼と視線を交えた千咒の瞳は少し揺らいでいた





同じ職場で




働いている




職場仲間なんて…




口が裂けても




言えない





美涼は反社会勢力で生きていることを知られてはいけないので、もどかしい気持ちになった





瓦城千咒「美涼のことを今でも＿」






"友達って思ってもいいか？"






久々に会った学生時代の友人に対して千咒は顔色を伺いながら告げていた





『もちろんだよ』





対する美涼は即答で応えていた





『千咒ちゃんは私の大切な友達だよ』





そう言って優しく微笑んだ

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