闇夜に咲く一輪の花４【梵天】 (ページ8)

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cioccolato ページ8

『やっと終わった…』

自分の仕事を終わらせた美涼は伸びをしていた

灰谷蘭「おつかれー」

美涼が終わるまで蘭はずっと部屋で待っていた

『チョコ食べたい』

やりきった後に真顔で告げた

灰谷蘭「実は…美涼が仕事してる間に買ってきたよ♡」

頑張っている美涼にご褒美と思い蘭は途中で百貨店に出向いていた

灰谷蘭「あーんしてあげるから口開けて」

箱から一粒取り出して蘭は美涼の顎を掬った

『いや…恥ずかしいって』

美涼は遠慮気味に言った

灰谷蘭「2人っきりだからそんな恥ずかしがるなよー」

現在、直属の部下は退席していた

『……わかったよ』

せっかくの好意を無駄にする訳にはいかないと思った美涼は控えめに口を開けた

灰谷蘭「素直でよろしい♡」

機嫌を良くした蘭は美涼の口の中にそっとチョコを入れた

『甘い……けど、これは？』

何か違和感を感じた美涼はチョコを一思いに噛んだ

灰谷蘭「俺も食べたくなってきた」

そう言って蘭は美涼の唇を奪った

『んっ！？』

実は美涼が口にしたチョコは＿＿

"チェリーボンボン"

さくらんぼを洋酒に漬け込んで周りをチョコレートでコーティングしたものであった