闇夜に咲く一輪の花２【梵天】 (ページ38)

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誑すページ38

『春千夜…』

"もう少し優しく接してあげなよ"

美涼は三途に対して呆れたように言った

「お姉さんは好きだよ」

そう言って少年は美涼の首元に何か仕掛けようとしていた

明司武臣「美涼！ガキから離れろ！！」

少年の行動にいち早く気付いた明司はすぐに美涼に呼びかけた

少年は美涼の首に注射を打とうとしていた

「ﾁｯ…惜しかったか」

少年は吐き捨てるように言って舌打ちをした

美涼は明司の声に気付いて間一髪の所で少年を躱した

「この僕の容姿でI'risを拉致る計画だったのに…」

"とんだ邪魔が入った"

少年は声をワントーン下げて言った

「お前たち」

自分の周りにいるヤクザに対して言った少年は次のように述べた

「I'risの周りの野郎を皆殺しにしろ」

少年はヤクザに命令を下した

なんと初めから少年とヤクザはグルであったのだ

「I'risは丁重に扱えよ」

"僕のモノにするから"

そう告げた少年はまた美涼の目の前に現れた

鶴蝶「美涼！大丈夫か！？」

美涼の危機に気付いた鶴蝶はすぐに車から降りてきて傍に駆け寄った

灰谷蘭「この野郎…」

灰谷竜胆「てめぇ…」

"よくも美涼に打とうとしたな"

兄弟は声を揃えて告げた

三途春千夜「ガキだからって許さねぇぞ」

初めから少年に対して敵意をむき出していた三途は殺意を込めて言った