クール系女子【3】

67話 ページ18

冷たい感覚。

それは頭から掛けられたものに似ている。

__________水？

「へへッ、引っかかった」

今までに見た事無いような無邪気な笑顔で俺を見る。

その時、不意に鼓動が早まった。

タオルを身体に巻いて風呂場に入って来たのは家泉だった。

「家泉……はぁっ！？お、おまっ、何で此処に！？！？」

「Aちゃん、もしかして俺と風呂に入りたかったの？」

良いよ一緒に入ろう！なんて言ってる変態ヤローは放って置く。

とにかく、俺は只見慣れないソイツの格好に動揺していた。

露出多過ぎだろ！？

正直目のやり場に困る……。

「いや、朔間さんに誘われて……皆で水鉄砲しようかなと」

「水鉄砲？……此処でやるのか？」

アドニスの言葉に微かに微笑む。

すると、後ろで息を呑む気配がした。

振り返れば頰に少し赤みが差している。

何だコイツ、もしかして家泉の事……？

いやいや、んな事は無い。

きっと俺みたいに見慣れない格好に動揺してんだ……多分。

それかこの風呂場の熱気で火照ってるだけだ。

自分にそう言い聞かせた。


＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

_アドニスside_

驚いた。

Aが入って来た時、凄く目のやり場に困った。

俺の居た所じゃ普通なのに、何故だか身体と顔が熱い。

あの日からどうも、Aに対する意識が変わったらしい。

今日は、大変な日だ。

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