空舞う花は桜色【刀剣乱舞】【文豪ストレイドッグス】

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「鶴丸さんが探している人ってどんな人なんですか？」


「うーん。巫女服を着てて黒髪でな……。いきなりこんな処に飛ばされるとは驚きだぜ……」


最後の方は小声で聞こえなかった。それでも巫女服で黒髪ということだけはわかった。


「その人は劇団員さんとか……ですか？」


「いや、そういうわけじゃないが……」


なんで？ と聞きたそうな鶴丸さん。
　鶴丸さんの服が日常生活では着なさそうなものだったので、てっきり劇とかそういう類いのものに携わっている方かと、と説明すると納得したように頷いていた。


「まぁ変わってるよな。どちらかというと俺は未だマシなんだが……」


「そうなんですか？」


「嗚呼、他の奴らはデカイし此処についてまったく知らないからな。俺も未だわからないことだらけだが……。というより彼奴らとはぐれたままだし……」


キィィと音を立てて社長室の扉が開いた。谷崎さんが出てきて、鶴丸さんの元へ近づく。


「……ふぅん。探してくれるのか？ ……え？ 連絡先？ 携帯？ なんだそれ……？」


段々と雲行きが怪しくなってきた。鶴丸さんは携帯を知らないらしい。


「……敦君」


谷崎さんが先刻と同じように助けを求めていた。

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