空舞う花は桜色【刀剣乱舞】【文豪ストレイドッグス】

三十三 ページ35

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「リンタロウ、先刻の人たち、普通じゃないわ」


エリスちゃんはテーブル席で談笑している四人を見ながらそう云った。隙を見つけてリボンをつけようとすると弾かれる。でもそんなエリスちゃんも可愛い。


「そうだねえ、店に入ってきたときも警戒していたというか……殺気があったね」


一般人から見れば容姿端麗な者の集まりにしか見えないだろう。男性三人に比べると女性の方は普通だが。


「特に長身の男二人。彼ら強そうだね。一体このヨコハマに如何いう目的で来たんだか」


「彼の人たち、どうするの？」


「何かあったら直ぐに対処するよ。だってエリスちゃんを守らなきゃいけないもの」


「それ以上近づかないで」


また手を弾かれた。頬を膨らませるエリスちゃんも可愛い。否、何をしてもエリスちゃんは可愛い。


「まあエリスちゃんを守りたいのは確かなんだけどね、兎に角ポートマフィアの土地で何かされると困るから……。観光目的には見えないし、今のところは要注意、かな。場合によっては監視をつけるよ」


「ふーん。警戒しすぎじゃないの？」


警戒し過ぎなぐらいが丁度いい。事件が起こった後ではもう手遅れだ。


「さあエリスちゃん。次のお店行こうか！」


「嫌よ！ リンタロウお洋服選ぶのに時間かかりすぎるもの！」


エリスちゃんはこの後三十分ごねた。

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