十二 ページ14
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目を覚ますと見知らぬ寝台に横たわって寝ていた。慌てて起きると何故か美人な女性がおり、声をかけられた。
「大丈夫かい? アンタの知り合いが此処まで連れてきてくれたんだよ」
そう云われて三日月さんたちがいないことに気づき、部屋を飛び出した。鶴丸さんは既に名前を云ってしまったらしいが、二人は未だだったようだ。
ええい、唸れ私のセンス! と唱えながら名前を考えた。その結果三日月さんは下の名前が三日月になってしまったし、名字は三条だ。バレバレだろう。
……それよりも、早く他の三人を探した方がいい。今、何をしているのか。それが気になってしまう。
白髪の少年と和服の少女がついてきてくれるらしい。その二人にお願いして私と三人の服を用意してもらった。というより着替えを強制させられた。
そのままでは目立つから、と云われ、納得する。服は白髪の少年の自宅に預かってもらうことになり、やっと出発することができた。
「僕は中島敦です」
「……泉鏡花」
二人とも何処かで聞いた名だ。思い出せずに唸る私を今剣は急かし、背中を押す。
「あるじさま、はやくしましょう!」
「……うーん。その主呼び。今はやめようか。Aって呼んでちょうだい」
「いいのか? じゃあお言葉に甘えさせてもらうぜ」
ラフな格好になった鶴丸さんが笑う。些か髪が目立っているが、仕方ない。
「島崎さん。探している三人の特徴ってありますか?」
中島さんはメモを片手にそう聞いた。中々熱心な子だ。明石さんに見習ってほしい。
「……とりあえず三人とも大きいよ。多分直ぐ見つかる」
「……なるほど」
参考にならなかったらしい。曖昧な表情をされては困る。
「……なぁある……いや、A。あれは何だ?」
三日月さんは前方にある人混みを指差した。何か催し事でもあるのだろうか。
「……事件、起きたみたい」
泉さんがそう呟く。確かにパトカーが停まっていた。
「若しかしたら何か聞けるかもしれませんね。僕、聞いてきます。ほら、鏡花ちゃんも」
中島君と泉さんが刑事さんに話しかけている間、私たちは待つことになった。
「……泉さんは学生じゃないのかな」
「がくせい、はわかりませんが……」
今剣は遠くを見据えた。其の目には泉さんが映っている。
「あのひとは、つよいとおもいます」
「……強い、か」
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織川(プロフ) - カティさん» ありがとうございます!続編でもぜひぜひよろしくお願いします……! (2018年3月25日 14時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
カティ(プロフ) - 続編おめでとうございます!とても面白い作品ですね(*^^*)尊敬します! (2018年3月24日 9時) (レス) id: 0319e8dbc2 (このIDを非表示/違反報告)
織川(プロフ) - 花凪@南アルプス天然水さん» ありがとうございます……!! (2018年3月21日 14時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
花凪@南アルプス天然水(プロフ) - はい神作。うん。 (2018年3月19日 10時) (レス) id: 883e9e7f0a (このIDを非表示/違反報告)
織川(プロフ) - サッピーさん» ありがとうございます……! いつもこんな感じでいいのかな、と不安だったのですがサッピー様のコメントで不安吹き飛びました! 更新がんばります! (2018年3月5日 16時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:織川 | 作成日時:2018年2月25日 11時