五十一 ページ14
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さすがに短刀六人を一気に連れていくわけにはいかない。今日は小狐丸さんと石切丸さんを紹介してからにしよう。そう思い、探偵社の扉を開けたが誰もいなかった。
明かりはついている。全員違う部屋にいるのかもしれない。会議室に近づくと何やら話し合っているようで、思わず立ち止まってしまった。
「……如何いうこと」
泉さんの声だ。
「僕の推理が間違っていたことなんてないだろう? 先刻云った通りだよ。三条衣真とか岩野融とか……全部偽名」
息を飲んだ。扉から数歩離れ、最後まで話を聞かずにその場を離れる。
今日は探偵社に寄るのを忘れ、寮に帰ってしまった。それでいい。今の話は聞かなかったことにしよう。
「……どうしましたか?」
今剣は心配そうな声色で尋ねる。
「寮に帰ってから話します。……あまり此処には長居できません」
ボロが出てしまう前に此処からおさらばしよう。外に出ると待っていた短刀たちがいた。
「あるじさん。ボクたちからも後で話があるんだけれど……」
「……後でにしましょう。余裕がないので」
「えー?」
服は如何する。私たちが元々着ていた服は中島さんたちの部屋に預けっぱなしだ。
「明日、それか明後日ですかね」
探すべき人たちは全員見つけた。早く離れて短刀たちに政府に連絡してもらい、元の時代に帰ろう。
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織川(プロフ) - カティさん» ありがとうございます!こちらでもよろしくお願いします! (2018年3月27日 12時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
カティ(プロフ) - 続編おめでとうございます! (2018年3月25日 18時) (レス) id: 0319e8dbc2 (このIDを非表示/違反報告)
織川(プロフ) - ななこさん» ありがとうございます!更新がんばりますね……! (2018年3月22日 20時) (レス) id: f371f8209b (このIDを非表示/違反報告)
ななこ - 続編おめでとうございます!新着確認したら見つけたのですぐに飛んできました!更新頑張ってください! (2018年3月22日 20時) (レス) id: d4cba68423 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:織川 | 作成日時:2018年3月22日 20時