50. チート使い ページ11
「……っ！」
何かに驚きながら私の剣を回避する対戦相手を前に、またオカルト人間に会ってしまったといささかの嫌悪を憶える。
彼の動きは不自然なのだ。
私の居合に対して予備動作に入る前から回避行動を取ったり、読みが鋭いのかと思ったら雑なフェイントにも直前まで引っかかる。
明らかに私の攻撃意識そのものに反応している。
迅悠一と言う
敵意を感じ取るのなら、本人に直接当てなければいい。
いつの間にか、異能の存在に違和感を感じなくなってきている自分に腹が立った。
機嫌の悪いときにチート使いを労わってやれるほど私は優しくない。
恐らくは正隊員になりたてである彼の動きはまだまだ素人くさい。
設置用のメテオラを彼に投げつけ、それを弧月で斬りつける。
先ほどまでと同様に、刀身の分だけ回避した彼は炸裂したメテオラの射程範囲内だ。
私の右腕ごと消し飛んだその男に、お願いだからこれ以上強くならないでくれと願った。
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「おい、何者だ手前ぇ。」
態度の悪すぎる再登場を果たした先ほどの対戦相手。
「折紙A、
異能持ちとは仲良くなる気はないよ。」
私はこれでも名の通った攻撃手だ。
どう考えても何者かを問われるべきなのは彼の方ではないのか。
私の拒絶の台詞も、不平の感情もどちらも無視して敵意感知のチート男は口を開く。
「お前の殺気くそ気持ち悪ぃな。」
「それ、私貶されてる……？」
殺気が気持ち悪いという前代未聞の第一印象に、そう聞き返した。
感覚としては全くわからないが、語感からして良い意味ではなさそうだ。
「暗殺者か何かか？」
容量を得ない質問に困惑する。
剣術なんて珍奇なものを習っておいて言うのもなんだが、この平和な日本に暗殺者なんていないと思う。
彼の敵意に反応する異能がそういうものを感じ取ったのだろうか。
「多分、違うかな……。」
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※折紙の順位が迅さんがランク戦から抜けたので4位から3位に繰り上がってる
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origamisakura(プロフ) - ばぐさん» 連日ワートリの関連ランキングに載っていらっしゃる作者様に見て貰えているとは恐縮です！綺麗な文章だなんてとんでもない。お褒めいただいて嬉しいです。コメントありがとうございます！ (2020年12月9日 0時) (
レス) id: 6da1c3afc2 (このIDを非表示/違反報告)
ばぐ(プロフ) - コメント失礼します。とても綺麗な文章と素敵な展開に感動しました。更新楽しみにしています。頑張ってください！ (2020年12月8日 19時) (レス) id: a81a0b3a5c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：*佐倉照* | 作成日時：2020年12月3日 7時
