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「退職ですか…」
しばしの沈黙の後、口を開いたのは＿＿
「こんなみだらな教師、クビにしたらいいんですよ‼わが校の恥になります‼」
「そうですね…」
と、校長と教頭が話し合っている間、私と先生は手を握り合って、ぶらんぶらんと手を上下に揺らしあっていた。
そして、校長が告げた言葉は＿＿
「神崎先生の退職ということで」
「はい」
先生はためらいなく答えた。
「次に立花さんですが＿＿」
言い終わる前に、私は口をひらいた。
「退学にしてください」
「…なぜ？」
「遠距離恋愛は嫌なので」
「…」
みんな一瞬にして言葉を失った。
そして少しの沈黙のあと口を開いたのは校長だった。
「神崎先生、これからどうするおつもりで？」
「…まちをでて、どこか田舎で暮らします、職は行ってから探します」
「それで遠距離恋愛は嫌だと…」
校長は納得したようだった。
「分かりました、立花さんは退学ということでいいですね」
「はい」
話が終わろうとしている中、口を開いたのは教頭だった。
「まったく…あなたたちは自分の立場というものを理解していない！いいですか？教師と生徒は恋愛感情を＿＿」
「ふぁぁぁ…」
長い話だったので、早く終わらせようとあくびをしてみた。
すると教頭は顔を真っ赤にして。
「でっ、出ていきなさい‼」
と、言った。
「はぁぁぁ…入学式そうそうなんてことをしたんだあの二人は…」
教頭は長いためいきをついて、頭をかかえた。
「欠員が出たからその手続きも…」
「…神崎嘘海」
「は？」
それまで黙っていた校長が口を開いた。
「とても優秀な教師で生徒からの信頼もあつい」
そして言葉を続ける。
「…立花莉都華、学業において非常に優勝な生徒、しかし問題点は＿＿」
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作者名：aoi | 作成日時：2020年5月29日 21時
