雑音ノイズ (ページ4)

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4粒。ページ4

「いつもの」場所に着いたのだった。

辺りを見渡しても、居るのは自分だけらしい。
少女は顔を伏せて、自分の足を見つめた。

橙色の長靴がキラキラ光っているように見えて。

どこか美しくって、ずっと見つめていた。

ザッ、ザッ。

乱暴な足音。
舌打ち。

少女は嬉しげに顔をあげた。

「ほんと、出ていけよ」

こんなところに居ても良いこと無いぜ、そう呟いて、濡れたベンチに腰掛ける。

「私が好きなんだ」

この街が。

「雨降る街」

「よく知ってるな」

地元の奴らしか知らないと思ってた、そう呟いた。
少女は、照れてしまった。

きっと、明日も、明後日も、明明後日も、雨。
というか、雨で良いのに。

「つまんねぇな、お前」

ゆっくりと少女の方を見る。

「そうかな。雨って素敵だよ」

微笑んで、そう呟いた。