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朝はいつも通り渉君と太ちゃんと登校する。
学校での移動時間も常に誰かと一緒に。
帰りも渉君と太ちゃんと。無理な時は他の誰かと一緒に。
まず極力私が1人にならないようにしようと、昨日の集まりで決められた。
そして封筒が入れられる靴箱。
こっちには朝、にかちゃんとせんちゃん、宮っちと玉ちゃんとみっくんが交代で少し早めに登校して怪しい人がいないか探ることになった。
一応警戒はしてみたものの今日は何事もなく、渉君と太ちゃんと3人でいつものように帰っていた。
何かを思い出したかのように、太ちゃんが「あ!」と大きな声を出す。
藤「Aちゃん。そういえば渉が話あるんだって!」
『え、何?』
横「え、いやー・・・いや、やっぱりいい」
『えー!?なに?太ちゃん何なの?』
藤「わーたぁー!」
横「だってさ、やっぱり・・」
藤「大丈夫!俺もいるじゃん」
『えー?だからなにー?』
藤「ほら、わた」
横「うーん・・・だからさ、今日と明日はA家で1人じゃん?だから・・・Aがいいならだよ?Aがいいならうちにご飯食べに来ればいいよって・・」
『えっ!?そんな気使わなくていいよ?大丈夫大丈夫』
藤「それがさ、Aちゃん。渉ママが連れてこいって言ってんだよ」
『渉君のお母さんが?』
横「ごめん、昨日あのあと太輔がうちでご飯食べてて。そのときうちのお母さんの前でポロっと話しちゃったら、それなら連れて来いって」
藤「なんなら泊めちゃえばーとか言ってたよなw」
横「いや、でもAが嫌なら断ってくれていいから。俺らは大歓迎なんだけど」
『あー、そうなんだ・・・でもやっぱりご飯ご馳走になるのは悪い気が・・』
藤「はぁー。わたも誘い方が甘いなぁ。もうね、Aちゃん連れてくる前提でおばさん作ってるんでしょ?」
『え、そうなの?!』
横「まぁ、うん。そうなんだよね」
藤「作ってるってなったら行くしかないよねぇー」
そんなこんなで夜ご飯をご馳走になることになった。
1回それぞれ家に帰って、横尾家の夜ご飯の時間に渉君と太ちゃんがわざわざ迎えに来てくれるらしい。
それまでの時間を潰すためにお風呂に入っておくことにした。
でも湯船につかって考えるのは、何着て行こうかってことばかり。
・・・ていうか、お風呂入っていく=スッピンじゃん!
初めて行くのにこんなラフな感じでいいのかな。帰ってからお風呂入るべきだったかも。
いや、でもあんまり張り切りすぎてもなぁ・・・
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作者名:めいめみ | 作成日時:2016年10月12日 23時