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帰ってくるなり、私の持つお茶碗を覗いてお母さんは呟いた。
母「もっとなんかあるでしょう?ほら、冷蔵庫にウインナーもベーコンも卵もあるじゃないのー。それなのにお茶漬けって・・・」
二「ぷぷっ」
『もー!いいの!にかちゃんもこれでいいって食べたんだからっ』
母「気の利かない娘でごめんねー、二階堂くん。一応コーヒーショップでサンドウィッチ買ってきたのよ、みんなの朝ご飯にって思って。でもまさかもう起きてるなんて思わなかったから・・」
二「いやいや、お茶漬けもおいしかったんで!っていうか泊めてもらってすいません」
母「それはうちが悪いからいいのよ。こちらこそ本当にごめんなさいね。あ、じゃぁこのサンドウィッチは学校でお昼ご飯にして。ね?」
『あ、それいいねー。にかちゃん、そうしよっ』
二「わー、これうまそう!絶対おいしいやつだ!Aママあざーす!!」
母「うふふ。あ、A。お父さんは明日の夜には帰ってこれそうよ」
『そうなんだ、よかったね!』
二「あ、そろそろ玉起こさないとまずいか。俺行ってくるわ」
突然帰ってきたお母さんにびっくりしたおかげで、私もにかちゃんも確実に目が覚めた。
起きてきた玉ちゃんにもお茶漬けを出して、学校へ行く準備をする。
そういえば、にかちゃん。ご飯の時なにか言いかけてたな。
なんだったんだろ・・・?
パッと思い出したように浮かんだこの疑問は、家を出るころには完全に消えていた。
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作者名:めいめみ | 作成日時:2016年10月12日 23時