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明日ジブレの新作映画を観れることになってうきうきしながら帰った。
でも帰ってかばんを開けた瞬間、現実に引き戻された。
・・・そうだった。この封筒。
ふぅーっと小さく息を吐き、意を決してまずは1通目。
また写真が出てきた。
恐らく昨日の放課後の写真。ファミレスでパフェを食べている私が写っていた。
そしてもう1枚。
ファミレスの後、太ちゃんと私が歩いて帰っている後ろ姿の写真だった。
そして2通目。
開けると写真ではなく紙が2枚入っていた。
【調子にのるな】
1枚目の紙に赤いペンで殴り書きされたその文字。
じわじわと恐怖と気味の悪さが襲ってくる。
もう1枚の紙を広げてみると、女の人の裸体に私の顔を合成したものがプリントされていた。
明らかに合成とわかる粗悪な出来だけど、それもまた気味が悪かった。
怖くて、その紙2枚をぐしゃぐしゃに丸めてゴミ箱に投げ捨てた。
しばらくして少し落ち着いたら、何かあったときに証拠になるかもと考えが浮かんで結局またゴミ箱からその紙を取り出した。
悔しく思いながらも紙についたシワを伸ばして、写真も一緒に引き出しの奥にしまった。
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作者名:めいめみ | 作成日時:2016年7月24日 23時