俺の専属マネージャー。

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私の言葉に、
少し満足したっぽいんだ。


「ふうん、そんなもんか」


そう呟いた渋谷さんの頬、赤い気がする。


好きになっちゃいそう。


胸の中のサイコロが音を立てて、
渋谷さんの方へ簡単に転がっちゃいそうで。

ダメダメダメ。


渋谷さんが私を女として好きなわけでもないだろうし・・・


こんな危険な香りのする人、
好きになったりしたら。
大火傷しちゃいそ。


一人勝手に、懐メロの歌詞にありそうなことを考えてた。







丸山さんも拾って、
３人を無事に送り届けた後で、
事務所に向かう。


チーフマネの律子さんは、
今日も独特の迫力あるファッションセンスだけど、
とっても似合ってる。


４０代後半だろうって噂だけど、
本当は何歳なのか誰も知らない。


狭いミーティングルームに、
私と律子さんの二人きり。


自分の失敗を頭に描いてみるけど、
沢山あり過ぎてもはや、
どの件で怒られるのか、
予想もつかない。


「ねぇ、すばるの事なんだけど」


いきなり言われたのは、そんなセリフ。


渋谷さんのこと。


名前聞いただけで、
心臓がうるさくなってきた。


「渋谷さん、なんかあったんですか？」


女性関係とかかな。


聞きたくないな・・・


そう思ってる自分に驚く。


「Aちゃん、すばると何かあった？」


「なんかって、なんですか？」


「いや、分からないから聞いてるんだけど。
先週、収録の後、
ラジオ局出たところで、
すばるがサラリーマン風の男の人と話してたの見ちゃったの。
話の内容的に、
Aちゃんの彼氏みたいだったけど・・・」


「・・・知りません」


ラジオ局なら、私もついて行ってたのに・・・

達也、私に会いに来てくれたんじゃないのかな。


「Aちゃんの事、話してるみたいで、
少し揉めてたみたいに見えたから気になって。
ちゃんとは聞き取れなかったんだけど・・・
プロポーズするとか、しないとか。
彼と結婚するの？」

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