モテ男は私の執事です。 #F

＠執事＿34 ページ34

*


二階堂君、テンションが相変わらず高いですね。
通常運転なのは知ってるけど。



「玉森君と宮田君は？」

「準備に行ってるよ。
そろそろ来るんじゃない？」

「北山は？」

「ミツはもうちょい。」



へー、宏にいも来るんだ。

その時、ガチャリとドアが開く音がした。



「はー、もう疲れたんですけど。
お前らほんと人使い荒いよな。」

「ミツー、持ってきた？」

「おう。」

「じゃあ、それ出して。」

「はいはい。」



宏にいは持ってきた箱の中から
白いドレスを取り出した。

丈は少し短めで、キラキラしていて綺麗だ。
箱の中には、薄い水色のストールも入っている。



「これ、Aちゃんのドレスだよ。」

「え？」

「これ、着てきて。」



藤ヶ谷にドレスとストールを持たされ、奥の部屋まで連れていかれる。



「終わったら、部屋まで来てな。」



パタンと扉を閉めて、藤ヶ谷は出て行った。

こうされたからには、着る以外に選択肢はないので
ドレスに着替える。

布もちゃんとしたのを使っているのか、着心地がいい。

ストールを羽織って、部屋へと向かう。

宮田君と玉森君も来ていたみたいで、２人共居た。



「…いいじゃん、それ。」



藤ヶ谷が私に気付いて話しかけてくれた。



「ほんと？ 変じゃない？」

「うん、似合ってるよ。」

「久しぶりにこういうの着たから心配だったんだよねー。
良かったぁー。」



玉森君にも言われて、少し恥ずかしい。



「A、まだ終わってないよ。
こっち来て。」



宏にいに言われて、後ろをついていく。

次はどこに行くんですか。

連れてこられたのは、また違う部屋。

ドアを開けながら、



「じゃじゃーん、凄いでしょー。」



と少し自慢げに宏にいは言う。



…ここ、何個部屋があるの？


*

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