俺のカノジョ、めがみ 2【三ツ谷隆】

＊ ページ20

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『変な事言うのダメって約束したでしょ！』



「ああ、悪ぃ…。」




した記憶ねぇ…してたのか？そんな約束。




「ぱぱ、ねんねちゅる？」



『うん、パパねんね。だからゆうくんは
　ママとあっちで遊ぼうね。』




俺とAの子は優斗くんと言うらしい。




「ぱぱあちょぶ？」



『あそばないよー。ママじゃヤダ？』



「ままっ、ままが い！」



『やっ、もう、くすぐったいよ。』




きゃはっと笑ってAの首元にすりすり。


俺もそれしたい。




「ゆーくんおえかち。」



『お絵描き？いいよ〜。
　ママも一緒にお絵描きしよーっと！』



「ぶおっくー！」



『絵本も読んじゃう？』



「よむー！」




顔を見合わせて笑いあう二人。



なんっだこれ平和すぎるだろ。


癒しの暴力が過ぎるって。

写真撮ってなんかのコンクール出したら
最優秀賞取れるって。






『タカくん、ちゃんとお休みしてね！』



「あー、おう。」



『あっちにいるから、何かあったら呼んでね？』



「さんきゅ、悪いな。」



『ううん。じゃあ、おやすみ〜。』



「おやちみい！」




二人してばいばいっと手を振ってくれる。
息子は思いっきりぶんぶん。腕ちぎれんぞー。




「おー、おやすみー。」




バタンっとドアが閉まった。











いやおやすみーじゃねぇよ。



なにこれ、どういうこと？
まあ…悪くはねぇけど。




…なんだろうな、
昨日まで15歳だった気がすんだけど。


俺、今いくつだ…？
子どももいるし……うーん、にじゅう……



何も思い出せない。
記憶飛んでんのか？
飲みすぎたとか？


何も分からないけれど、
Aの言う通り、疲れていたのかもしれない。
だから昨日の記憶が中3の頃…いやなんでだよ。



寝て起きたら思い出すか…
どうしてこんな事になっているのか。



そうしてもう一度、眠って休むことにした。




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