口技 ページ16
カメラを止めてご飯を食べた後はカンタに内緒で予約していたサウナに向かいそのままお風呂にも入った私達は夜のBBQを再度行いテントに入った。ふかふかの布団の上で最高のお酒、BBQの残りとつまみを食べながらまったりの時間。
カ「温泉平気だった?」
『気持ち良かった〜!しかもサウナも良かったね〜?』
カ「サウナほんとに良かった!予約してくれてありがとうございます。」
『私が彼女でよかったでしょ?』
カ「ずっとそう思ってますよ」
カンタの腕に触れると、して欲しいことがわかっていたかのように私の顎をちょいっと引き柔らかい唇が降ってくる。しつこいくらいに重なる唇に少し後退ると彼の腕が私の腰に回った。
『ん、ながい、』
カ「長くない」
一言話してまた重なる唇。これが気持ち悪ければ直ぐに拒否出来るのに上手いのがまた腹立つんだよね。二の腕を抓ってやると彼から鼻息が漏れた。
『誰でキスの練習したの』
カ「Aちゃんでしょ」
『初めのキスから上手かったよ』
カ「キスが上手いかどうか分かるほど男慣れしてんの許せないな」
『嫌い?』
カ「まさか」
再度寄ってきた口の間に酒瓶を差し込むと彼は私を睨む。
カ「これ邪魔」
『お酒飲みたいもん』
カ「俺と酒どっち優先なの」
『酔った私とシラフの私どっちが可愛いの』
多分すぐに言い返すんだろうと思っていたのにカンタはスっと身体を引いて腕を組んだ。
カ「それは難しい問題だな」
『悩むんかい笑』
カ「シラフのAちゃんは勿論可愛いけど酔ったAちゃんは俺にデレデレで可愛いし、でもツンツンなのも可愛いしな...」
『別にカンタのこと好きじゃないんだからねっ!』
カ「好きじゃないのはダメ」
再度重なった唇。少し口内に残っていたお酒が彼の口に吸い取られて代わりに甘い舌が入ってくる。もうなんでもいいな。お酒よりも私を酔わせる存在なんだから。私の腕がカンタの首に回ると数ミリ彼の口角が上がった。目を閉じたままお酒をテーブルに置くと、その音を聞き逃さない彼は私を横たえる。ふと離れたカンタは色っぽい顔で口角を拭った。
カ「好きになった?」
『大好き』
カ「足りないな」
私の唇を甘噛みしたカンタは次に私の舌を噛んだ。だんだんと強くなる圧に肩を叩くと今1度強く噛みつき離れた。
『いってぇなぁ!』
カ「血出てるよAちゃん」
『やば!嬉しそうに言うな!』
カ「唾つけたら治るよ」
そう言ってまた彼は私に口付けた。
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作者名:ぴあ | 作成日時:2023年11月13日 7時