俺以外には隠して下さい！3 (ページ12)

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ドライブページ12

車の中、運転する私の代わりにそそくさとカンタがカメラをセットしてくれる。回りました～という声を聞きいつもの挨拶をかました。

『今日は彼氏と1泊2日の旅行に行こうと思いまーす』

カ｢いえーい｣

『どこ行くんですか？』

カ｢グランピングしに行きます！｣

『楽しみすぎ！』

昨日の夜から遠足前の子供のようにソワソワしながら準備を進めていた私たち。早く寝なよ、そっちこそ、というバカップルなやり取りを行いながら一緒に寝たのもいい思い出。

カ｢や、なんか...顔色悪くないすか？笑｣

『絶賛寝不足です！誰のせいですか！！』

カ｢自分のせいでしょ笑｣

『今の会話でえっちなこと考えた人、素直に挙手してください！』

カ｢ちょっと...窓空いてますって...｣

『なんで私が寝れなかったか説明してやれよ』

カ｢楽しみで寝れない〜！ってガキテンションでだる絡みされたから編集させました。｣

『なんでなん？仲良く旅行しようって日になんで嫌なことさせる？』

カ｢時間を上手く使っただけでしょ？どうせ寝ないんだから笑｣

ケラケラ笑ってエナジードリンクを煽るカンタ。こんな彼も私の編集を横で見ていたわけだから寝不足なわけだ。

『逆になんで同じ時間しか寝てない君は元気なの？』

カ｢楽しいからです｣

『私と居るだけで楽しいとか大好きじゃん、私も大好き。』

カ｢あ、どもー。｣

ぎこちない返事と窓の外を見る姿はいつもと変わらない彼の照れ隠し。可愛いがすぎる。

カ｢ちなみに歴代の彼氏とはどこに旅行行ったんすか？｣

『あ〜言ったこと無かったっけ？』

カ｢聞いたことないすね｣

『彼氏との旅行というお前らに話さざるを得んやんっていうコンテンツをなんで言ってないんかな？』

カ｢確かに、絶対に愚痴って来るはずなのに｣

『つまり私は彼氏と旅行に行かない人なの。』

カ｢ええっ！？｣

なんなら今月1では無いかと言うほどに大きな声を発したカンタ。

『なんでそんなデケェ声出る？笑』

カ｢旅行行かないことある！？｣

『給料出ないのになんで彼氏と旅行行くんだよ。その空き日数お前らと行くだろ。』

カ｢え、なんで？おかしいおかしい、彼氏と旅行は楽しいコンテンツでは？笑｣

『貴方今自分で言ったやん、愚痴って来るはずって。愚痴るって分かってるんだから金の無駄だろ。』

カ｢確かに...｣

『価値のあるものにしかお金出さんよ』

私の言葉にカンタは口元を抑えてまた窓の外を見た。