俺以外には隠して下さい！2 (ページ3)

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俺を表す名前は人によって違う。俺らの動画を見ている人から見ると俺は″水溜りボンドのカンタ″で、トミーから見ると″相方″で、親から見ると″末っ子息子″だ。そしてAさんは俺に沢山の名前をくれる。まず初めは″後輩″で、その次は″お気に入り″。″忠実な後輩″や″右腕″などと言われることもしばしば。そして今は″彼氏さん″という立場を得た。彼女に呼ばれる名前の中でそれが一番嬉しい。

『トミーはカンタほど私を崇めてないからな。』

ト｢俺だって先輩のこと慕ってますよ！｣

『私の言う事は絶対なの、私がそうだと言ったら問答無用に同意するのが定めでしょ。』

ト｢暴君の理論ですけど？笑｣

『カンタ、私は世界一美しいだろ？』

無茶な同意を強要されるかと思いきやそれには本心から同意が出来そうだ。間髪入れずに返事を返す。

カ｢そうですね、謙遜するのを忘れちゃってますが。｣

『ほら、謙遜しろとは言うけどいつも否定はしないオールイエスマンに成長してる。』

ト｢お前やってんなぁ笑｣

『私を神として崇めろって言ってもカンタはやるからな。』

言われた通り恐らくそうすると思う。俺にとってAさんは大切な女性であり、1番尊敬する人物だ。彼女と出会ってから俺は色んな経験を積むことが出来ている。俺の人生のイベント事には殆(ほとん)どと言っていいほどAさんが存在していて、良い影響を与えて貰っている。彼女無しで今の俺が存在することは不可能に近い。

ト｢まぁ危険分子を出来る限り排除しようとするカンタが先輩と同居してる時点でそれは分かりますけどね笑｣

『おい、私の事危険分子扱いしてんなお前は！』

カメラを置け！首を締めさせろ！とトミーに手を伸ばすAさん。確かに彼女は危険分子だ。だって俺を俺でなくするのが本当に上手いんだから。

カ｢そろそろ準備しないといけないんじゃないですか？｣

『え、今何時？』

カ｢もうすぐ15時半です。｣

『やべ、準備しないと！』

慌てて立ち上がったAさん。荷物を取りに自室へと戻って行った。トミーは週刊誌を拾って俺の膝に置く。

ト｢コメントする事ありますかね？｣

カ｢あーの...そういうことです。｣

ト｢それ便利な言葉だな笑｣

カ｢合言葉なんで。｣

週刊誌に視線を落とすと、やはり満面の笑みを浮かべて彼女の手を取る俺が目に入った。
＿

aaa・47分前

ついに週刊誌に撮られたか！

bbb・31分前

先輩の足見られるの嫌だったのね