相良くんと、わたし【今日から俺は！！】

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「ねえ、あんた名前なんていうの」



「女なんだから“あんた”とか“おめえ”とかいうのはやめろ。


片桐智司だ。」





お前はお兄ちゃんかよ



そう言って憎いほど身長の高いそいつを見上げると




“だから、おめえは女なんだからよお”


と困った顔をした






ーーーーこれがわたしと智司さんの出会い



こうなると、恋愛に発展すると思う人も多いだろうけど何故か全然そんな気はなかった。



ずっと兄貴ヅラしたそいつは


わたしの言動も行動も全部直させようと必死で


自分は喧嘩してるのに意味わかんなくない？って。



けど、そいつのおかげでおじさんとおばさんとはいい関係を築けて本当の家族になれた






その三年後に智司さんを介して私は相良くんに出会った。





その話はまた今度。






ーーーーーーーーーーーーーー



昔のことを思い出して、


やっぱり少し憎く感じる身長の高い“そいつ”をみる




「んだよ」



私を見下ろして笑う顔は今も昔も変わらず、


いつまでも私の“お兄ちゃん”って感じだった






「気に食わねえなあお前らのそのカンケイ」



相良くんが不機嫌そうにそう呟く



智司さんは私の恩人なのだ。



ある程度まともになれたのも

考えがまともになれたのも全部この人のおかげだ




「相良くん、ぜっったいに智司さん傷つけちゃだめだからね！」


「あ？んだてめえ急に」

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