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時は流れて……
二〇一八年。
京都姉妹校交流会が終わって数日後の事。
虎杖悠仁、伏黒恵、釘崎野薔薇の三人は教室前の扉に佇んでいた。
彼等の視線は廊下近くに向いている。
そこには白い髪に蒼海色の瞳をした小さな子供が居る。
パーカー付きのシャツに短パン姿から、男の子と思われる。
手にはやたらとカラフルな熊のぬいぐるみを持っている。
「坊や、名前は？」
三人の内、虎杖が子供に視線の高さを合わせて話しかけた。
「かなた！」
虎杖の快活な笑顔に、子供もつられて元気に答える。
「かなた、か。ちゃんと名前が言えて偉いぞ！」
かなたを褒めながら、頭をワシワシと撫でる。
「にーたん、だっこ！」
本能的に相手を善人と認識したのだろうか。
あっと言う間に虎杖に懐いたらしく、かなたは抱っこを求める。
「任せろ。うりゃっ！！」
虎杖はかなたをひょいと抱き上げた。
きゃあっと、嬉しそうな声が響く。
無邪気な笑顔が可愛らしい。
「可愛いなぁ……でも、誰かに似てねぇ？」
「似てるわよね」
「ああ、似てるな」
虎杖の言葉を肯定しながら、釘崎と伏黒はかなたをまじまじと見る。
瞳の色味は多少違うが青く、白い髪、将来の姿を彷彿させる整った顔立ち。
((……似ている))
自分達の担任の長身目隠し教師に。
「やあやあ皆、そんな所で何してんの〜？」
丁度その時、廊下の向こうから長身目隠し教師こと五条悟がやって来た。
五条の姿を見たかなたは嬉しそうに
「とーたん！！」
と叫んだ。
「あれっ、奏多！？どうしたの〜。お母さんと一緒じゃないの？」
虎杖から奏多を引き取り、高い高いしながら話しかける。
「かーたんほーこくちょ。かなたたんけん！」
「あ〜、お母さんが目を離した隙にここに来たのね」
抱っこの体勢に直して「きっと心配してるよ」と言って頭を優しく撫でる。
その姿は、どう見ても親子だ。
「とーたんって……え！？先生の子！？マジで！！？」
「虎杖、あんた鈍過ぎ。こんなにそっくりじゃないの」
「五条先生。その子此処に一人で居ましたよ。幾ら何でも危ないですよ」
三様の言葉が出て来た時
「奏多ー！何処ー！？」
という女性の叫び声と、複数のバタバタと走る音が少し遠くから聞こえて来た。
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露里唄(プロフ) - キャッスさん» ありがとうございます。最後まで書き切れるよう頑張ります。のんびり更新なので、気長にお待ち頂けると嬉しいです。 (2022年4月10日 14時) (
レス) @page9 id: 29cf707392 (このIDを非表示/違反報告)
キャッス(プロフ) - 続き楽しみにしています！頑張って下さい！ (2022年4月10日 5時) (レス) id: c645bbf7af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：露里唄 | 作成日時：2022年3月6日 2時
