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少し時が経ち、温かな日差しの届く四月の上旬。
都内のオシャレなレストランに高専関係者が集まった。
多くは補助監督だったが、硝子や夜蛾、パンダ、他数名の呪術師も来てくれた。
呪術師は常に人手不足故、不参加の方が多かった。
しかし、返信葉書には必ず、Aへの祝いの言葉と五条への忠告が書かれていた。
『A、結婚おめでとう。相手が五条悟ってのが気にくわないけど、本当に好きなら文句は言えないわ。幸せになってね。五条！Aを悲しませたらあらゆる手段を使って呪殺するからね、覚悟しなよ！ 庵』
『五条さん、A君、御結婚おめでとうございます。A君の早過ぎる結婚に些か驚きもしましたが、五条さんが夫という事で妙に納得しました。五条さん、余りA君に心配かけないで下さいよ。 七海』
沢山の人達から、祝辞と忠告が贈られた。
(大好きな兄貴分、姉貴分に祝われて、私は幸せ者ね)
「A、そろそろ時間だよ」
一緒に控室に居た五条が、披露宴の開始を教えてくれた。
そっと、左手が掬い取られて五条に口付けられる。
合わされた二人の手、その薬指に輝く指輪。
結婚を申し込まれた時に貰った指輪は婚約用ではなく、ペアの結婚指輪だった。
(あの時、私が断っていたらどうするつもりだったのかしら？)
一瞬そう思いもしたが、それはそれで五条から熱烈なプロポーズが与え続けられたのかもしれないと、あながち外れではないだろう予想が出来た。
(きっと、結果は今と変わらない)
「どうかした？」
ボンヤリしていたAに、五条は優しく訊いた。
考えている事はお見通しなのだろう、いたずらっ子の笑みを浮かべている。
「悟さんが大好きだなぁって思ってたの」
「僕の妻はいつも僕を想ってくれていて可愛いなぁ」
言い合いながら、Aは夫と腕を絡めて控室を出る。
ホールから、多くの拍手と歓声が聞こえる。
入籍もしたし、結婚式も挙げた。
今回は披露宴という名の報告会。
しかし、ホールに近付くにつれて緊張が増してくる。
(この格好で出るの、凄く照れ臭い……！)
Aの緊張とその理由を察した五条は耳元で
「大丈夫、僕が近くに居る。それに……」
「凄く綺麗だ」
低く、甘やかな声音でAの緊張を溶かした。
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露里唄(プロフ) - キャッスさん» ありがとうございます。最後まで書き切れるよう頑張ります。のんびり更新なので、気長にお待ち頂けると嬉しいです。 (2022年4月10日 14時) (
レス) @page9 id: 29cf707392 (このIDを非表示/違反報告)
キャッス(プロフ) - 続き楽しみにしています！頑張って下さい！ (2022年4月10日 5時) (レス) id: c645bbf7af (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：露里唄 | 作成日時：2022年3月6日 2時
