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またぎゅっと抱きしめられる。いや、これはなんか閉じ込められるというのか…

「く…苦し…」

「だめです。こんなかわいい顔、他の人に見せられません。」

「グッ…息…が…」

「あ。すみません。大丈夫ですか?」

真剣な空気が胸に入ってきて爽やかな気持ちと、ぬくもりが離れた寂しさと。

「真っ赤ですね。」

「だって…」

「魅力的すぎてドキドキします。」

「…僕も、大倉さんが格好良くてドキドキします。」

「わ…ヤバ。」

「え?」

「うれしい。」

「ふふ。それに、少しの距離が寂しい。」

「うわ、やばぁ。たまらんな。両想いってこんな感じ?心臓保たへんやん。」

「あ。大倉さんも顔赤い。」

「そりゃそうなるでしょ。」

「かわいい。」

そっと頬にふれる。

「ほんまに僕のパートナーになってくれるんですか…?」

「はい。」

「ほんまに?」

「はい。」

「…夢みたい。」

「ふふ。夢じゃないです。夢になんかしません。」

頬にあてた手をそっと掴んで、そう言ってくれる。

「やっとほんまに俺のもんや。丸山さん。」

もう一度ぎゅっと抱きしめられる。あ〜幸せやな。このままずっとここにいたい。

「どうしよ。動きたくないな。」

「え…ぼ、僕も。」

「ふふ。ほんま?じゃあ、しばらくこのままで。」

「でも…人が通りますね。」

「くそー、なんで今日に限って車じゃないんやろ。」

「じゃあ、夜まで手を繋いでてください。」

「グッ…なにそのかわいい発言。俺のこと殺す気?」

「恋人つなぎ。僕、手汗が酷いけど、よろしくお願いします。」

「もぉ。ほら。」

大倉さんの柔らかそうな手がぱっと開く。そこに自分の手を重ねると、ぎゅっとしてくれた。

「わ…やばい。」

「ふふ。やばいね。」

「こんなゴツゴツした手でごめんなさい。せめてもっと若ければ…」

「はあ?そんなん、なんで謝るん?俺は丸山さんが好きで付き合うんやで?もっと自信持って。」

「自信…?」

「愛されてる自信。」

「ヒッ!」

「(笑)!ヒッってなに!?」

笑いながら、離れることのない手が確かな熱を伝えてくれる。心が熱い。大倉さんが好き。それが僕の答え。この人を失いたくない。

「ね、丸山さん。今から帰って車を出しましょう?明日、何か用事ある?」

「ううん。」

「あ、今から何か考えてた?」

「えと、水族館。でも、大倉さんとドライブしたい。」

「よし、じゃあ、行こう。」

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orange(プロフ) - いつもありがとうございます。この場所があって、たくさん倉丸ちゃんに浸れるので、日々の活力になっています。また見に来てください! (2023年1月23日 22時) (レス) id: 12b1e8c154 (このIDを非表示/違反報告)
kkoyanagi(プロフ) - お疲れ様でした。いつも物凄く楽しみにしています、この二人のお話が少ないので強火の倉丸担オタクとしては最高に嬉しいです。次回作も楽しみに待ってます。 (2023年1月23日 8時) (レス) @page32 id: 46c9530258 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:orange | 作成日時:2023年1月7日 21時

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