４０ー真琴sideー ページ42
真琴「隣町の小さな漁港に
子供の頃よく遊びにいってた
そこに優しい漁師のおじいさんがいて
時々遊んでもらってたんだ
夏にその漁港の近くで夏祭りがあって
俺も金魚すくいしたかったんだけど
お小遣いを使い果たしちゃって…
ゆらゆら動く金魚をずっと見てた
そしたらいつも遊んでくれたその
おじいさんが俺にとってきてくれたんだ
すごく嬉しかった
でもその夏の終わりすごい台風が来て
そのおじいさんの乗ってた船が
沈んだんだ
乗っている人が何人も亡くなった
船が沈んだところは漁港から
3kmくらい行った所だった
3kmなんて俺たちが
いつも泳いでる距離なのに」
俺は漁港を通る人を
ハルとAと一緒に
見ることしか出来なかった
真琴「悲しいと言うより怖くなった」
真琴「ちゃんと餌もやって
水も変えてたのに金魚も死んでしまった
それ以外海が怖くなった
なんだか海の中には
得体の知らない何ががいるんだと思えて」
遙「もういい、真琴」
怜「それなのに僕を助けようと
してくれたんですね」
渚「ねぇ1つ聞いてもいいかな？
どうして海が怖いのにこの合宿にきたの？」
真琴「泳ぎたかったから…
みんなと泳ぎたかったから
それにこの5人でなら
どこまでも行けそうな気がするんだ…」
みんなこの言葉を聞くと
目を見開くように俺を見ていた
でも、これは本当のことだったから
そんな時
怜「…あの、Aさんも
過去になんかあったんですか？」
貴「え、なんで？笑」
怜「遙先輩も真琴先輩も
Aさんを探すのに凄く
焦ってましたし見つかった後とか
凄く心配とかしてましたし…」
貴「…今は話したくない…かな」
怜「そうですか…」
遙「怜」
怜「はい…」
遙「Aの過去には触れるな」
ハルと俺はAが過去に何があったのかも
知ってるから
ハルの言うことには俺も賛成
渚「…あ、雨止んだね」
渚の言葉で俺たちは外に出た
渚「わぁ！すごい！綺麗！」
怜「さすがに良く見えますね
あれが夏の第3角ですね
ほと座のベガ、はくちょう座のデニブ
わし座のアルマイブ」
渚「あれはイカ座？」
遙「鯖座はどこだ！？」
真琴「ははっ、どっちもないよｗ」
渚「じゃああれはイワトビペンギン座？」
怜「ないですから」
渚「えぇ、盛り上がらないな〜
あることにしようよ！」
貴「りんご…」
真琴「ないってｗ」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 248人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：りんご
| 作成日時：2018年6月8日 20時
