真夜中の狼さん＿＿, (ページ2)

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『…いっ、…』

結構激しめきやられたせいか少し体を持ち上げただけで激痛が走る。

ヒールなんて履かなければ良かった。
そんな事を思いながら、今日は狩りを辞めようと無意識に考える。

綺麗に直された部屋のベッドと着せられた服。
意外とちゃんとしてんだな、なんて感心しながら脱衣所に向かう。

鎖骨あたりに付けられたキスマに触れる。

『うそ、付けられてんじゃん』

付けんなって言ったのに。
しかも、消すの大変なんだから。

服を脱ぎ捨て、気持ち悪いほど汗で濡れた体を洗い流す。

シャワーと共に湯気が立つ。
良い香りのシャンプーを頭に乗せ泡立てた。

『さすが、高級なホテル』

何度も来てるのにそんな言葉が漏れ出てしまう程上質なシャンプーにびっくりしてる。

体も一通り洗ってお風呂から上がる。
湯冷めしないようにさっと着替えベッドに腰を下ろした。

ふかふかな布団の上にぼふっと寝っ転がる。
横をむくと、小さなテーブルの上に小さな紙が置いてあるのに気づいた。

『……連絡先…？』

そこには連絡先と昨日の男と思われるやつの名前が書いてあった。

『川村壱馬…』

久々に、面白くなりそう。
無条件に口角が上がり、心臓が高まる。

……川村壱馬、期待してるわ。

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