【あほの坂田】化けだぬき症候群【うらたぬき】

４話 ページ7

「離してうらたん」
「いや」

朝っぱらから何してんだと思う


目が覚めたから体を起こそうとしたら出来なかった


うらたんを抱きしめてる手を握り締めてるうらたんの手のせいで



「離してってば、遅刻しちゃうから」

「学校より俺の方が好きでしょ？」


そうだけどさ


「あ、うらたん学校来る？そしたら一緒にいれるし」
「行く」

即答ありがとうございます


それと同時に１つ疑問に思う事が


「みんなにすけっすけのうらたんが見えたら……」

「それは大丈夫」


うらたん曰く、やまだぬき状態のうらたんを見ていないと人間うらたんは見えないし聞こえないらしい

だから最初やまだぬきだったのか……と今更ながら思う


「ていうか早く手離して！！普通に遅刻する！！」
「あ、忘れてた」



用意されていた冷めた朝食を牛乳で流し込んでいく


「あ、A。遅刻しないで学校に行く方法思い付いたから、家を出たら人気の無い所に行こ」


うらたんに分かり、尚且つ家族に不審に思われない程度にうなずく

どんな方法なんだろう


「ごちそうさま！行ってきます！！」

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


「とりあえず人来なさそうな所に来たけど……どうするの？」

「こうする」


そう呟いたうらたんは私に近づいて……お姫様抱っこをした


「え、ちょ、なんで」
「いいからジッとして」



次の瞬間



学校に着いた



「……礼には及ばないからな」


礼ウンヌンじゃない。どうやって来たんだ。

と言いたかったけど時間が無い


裏口から教室に入ると既にほとんどの人が座っていた


みんな＿＿大半は女子＿＿が沈んだ空気を作っていた


その中でも明らかに沈んでいる男子がいた



＿＿＿＿さかたんだ

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