【あほの坂田】化けだぬき症候群【うらたぬき】

１６話 ページ19

無事に遅刻して、つまらない授業を聞く事数時間

もう１限済んだらお昼が食べられる

その休み時間に事件は起きた

「Aさん、いますか？」

聞きたくない声が教室中に響いた

「もしかして、この人が咲夜さん？」

優とうらたんが同時に聞いてきた。仲良しか。

「もしかしなくても認知してもらってますよね……！」

「別に知りたくなかったんやけどな」

勘が良いのか気付いた咲夜さんはさっきの嬉しそうな顔から一転、無表情になった

「……さかたんが悪いんよ」

ギリギリ聞こえる声で呟く
本人に聞こえたのか分からない程小さい声で

「というか、そんな事話しに来た訳やないんです」

少しだけためらう素振りをしてみせた後、咲夜さんは言った

「……屋上で言わせてください」

＿＿＿＿＿＿＿


うらたんだけでなく優も屋上に来てくれた

うらたんはともかく、優にサボリの道を歩ませてる事に申し訳なく思いながら咲夜さんの言葉を待つと、やっと口を開いた

「……もしかして、やけど。Aさんってうらたんと付き合ってます？」

なんで分かったんですか、と言うべきか

話を逸らすべきか

そう考えてる時間は無言と捉えられた

「今の無言で確信しました。率直に言います」

さっきの様なためらいは無かった


「うらたん、死んでへんよな」


うらたんも優も私もその言葉で文字通り固まった

やっと言葉の意味が分かって、それでも理解したくなくて

少し目を動かすとうらたんと目が合った

フルフルと横に頭を振ってバラす事を拒否するうらたん

そうだけど、言い訳も出来ないじゃん

こんな分かりやすい反応してしまったから

「何もしない、言わない」をしてしまったから

もう、逃げられない

「……生きてんで、うらさんは」

優が意を決して言ってくれた

「やっぱり……なあ、どこにおるん？うち、うらたんがおらんと生きていけへん」

すがる様な声に心が痛んだんだろう

うらたんはやまだぬきになってキュー、と悲しそうに鳴いた

「何の音？」と不思議そうに言う咲夜さんの足元にはやまだぬき

気付いてくれないから私から言い、やっと見た瞬間人間状態に戻ったうらたん

これで見えるはず

「ああ……うらたんやっぱ生きてる……！これでさかうら復活……！！」

ん？さかうらとは？

頭にハテナを浮かべまくる私とは反対に泣きながら喜ぶ咲夜さん

ちょっと誰か解説を……

＿＿＿＿

と言う事で解説

簡単に言うと咲夜さん腐女子って事です
分かりずらくてゴメンね

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