【あほの坂田】化けだぬき症候群【うらたぬき】

１０話 ページ13

予想通りすぎる展開に落胆すらできない

独占欲に操られ彼女を振り回した罰とでも思っておかないとおかしくなりそうで


「……俺Aの家でのんびりしとく」
「はーい」


この会話だけて泣きそうになる

＿＿＿＿＿＿＿＿


「恋人らしくするために俺Aって呼ぶからAは優って呼んでな？」

「うん」

「じゃーA！恋人つなぎしよ？」
「え、なんで」
「恋人やん？」
「……そっか」


うらたんともした事ない事の感覚は
私をファーストキスが奪われた気分にさせた


心なしか体温が上がった気がした

＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿


「おはよ〜僕Aと付き合ってるし！」

ハロー爆弾発言


今まで暗かったさかた……優が挨拶しただけでもビックリしたと思うけど、それに加えて爆弾発言

「みんな朝からうちの優がゴメンね！」

本音です


クラスの坂田家のみんなは３秒固まったあと、互いの顔を見合わせながら拍手をした


了承してくれている……らしい
良かったここで殺害予告されなくて

＿＿＿＿＿＿＿＿


「へえ、Aさん、さかたんと付き合ったんやって」

「……やっと付き合ったんか。モテる男は大変やねぇ」

「＿＿＿も人の事言えないんちゃうの？」

「僕はチャラ男なだけですって」

「自分で言う？」


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今日はとてつもなく忙しかった
なんせあの２大イケメンの片方の(ニセ)彼女になったと知られたのだから

私はもともとばけだぬきだったから分かってた事だけど、２大イケメンに告ろうなんて思ってる人はいなかった
《近くて遠い人》だと誰もが心のどこかで思ってたはずだから

だから、今日の１大ニュースの詳細を知ろうと私とさかたんの周りは人だらけ
何も考えてなかったからテキトウに答えた。矛盾してるんだろうな



……なんて考えながらさかたんと一緒に帰っていた
もちろん恋人つなぎで

私と一緒に帰ってくれる紳士は分かる。私達の話を聞きたいがためについてくる坂田家の皆さんホント凄いですね





「ただい＿＿＿」

ま、まで言わせてくれよ

ドアを開けたらうらたんが抱きついてきた


「……うらたん？私が１人で玄関に立ち尽くしてる変な人になってるからやめて？」
「あ、ゴメン」

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