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＿＿＿＿そうなところで、なんとか戻ってきた理性が体を止めた。これまでにないくらいの近距離で、固まっているAさんの目と合う。一気に身体中に熱が集まり、彼女の頬を包んでた手をそのまま背中に回して顔が見えないよう抱き締めた。何をしているんだ俺は。何をしようと…
「……あい…ざわ…？」
「…すいません…」
震え声で俺の名を呼ぶAさんをさらに強く抱き締めながら謝る。もう少しで謝っても許されないことを…いや、今のでも何言われるか。
すると、急にAさんが全体重を俺に任せるように寄りかかってきた。慌てて支えながら床に座り込み、彼女の顔を覗いて…絶句した。
「…あ…ごめ、ん…ちょっと…腰が抜けて…」
赤面して狼狽える彼女の姿は新鮮で、どこか初々しかった。再び動き出しそうになる体を抑え、「すいません」ともう一度謝る。
「いいから…とりあえず離れて…」
「…はい」
離れると、Aさんは深いため息をつきながら顔を覆った。
「…あのね、おばさんはそういうことやられると困っちゃうから。勘弁して」
「Aさんは」
「おばさんです」
「遮らないでください、違います」
前にもこんなやり取りしたな、と感じながらAさんの様子を見ていたが、これはお互い落ち着くまでしばらくかかりそうだ。荷物を持って立ち上がり「今日は帰ります、お邪魔しました」と言えば、彼女は慌てて顔を上げて「そ、うか。じゃあまた学校で…」と言った。その顔はまだほんのり赤かった。
マンションを出ても、頭に浮かぶのは真っ赤な顔をした彼女。
＿＿思ったより可愛い反応するんだな。
また一つ彼女のことを知れたという喜びと同時に、明日からどう顔を合わせればいいのかと頭をかかえた。
まだ顔の熱が冷えない。ソファーに腰掛け、ぼーっと宙を眺める。
正直あのままでも良かった。…キスをしても良かった。相澤の気持ちは知っているし、私の気持ちだって…もうわかっている。
「…まだ駄目だ」
でも今はできない。まだ気持ちも伝えてはいけない。全部片づけてからと決めたから…。
それまでは相澤から離れて、断って…それであいつが諦めるならそれでいい。それがあいつの為だ。
それなのにあいつに仕事を頼んだり、逆に頼みを聞いたり…
＿＿本当に、私は自分勝手な大馬鹿者だな。
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ユキヒメ - めっちゃ面白いです！相澤先生の可愛さとカッコよさどちらも出ていてお気に入りです！更新楽しみに待ってます！ (2021年7月27日 15時) (
レス) id: 68ce7e55eb (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - なんどもすみません！！更新待ってました！！この続きがめちゃめちゃ気になります！もう本当にこの小説面白くて大好きです！続き楽しみにしてます！ (2018年8月10日 23時) (レス) id: 74ed180ca2 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴(プロフ) - ユウさん» ありがとうございます！そう言っていただけるととても嬉しいです。更新頑張りますので、これからもよろしくお願いします。 (2018年8月10日 1時) (レス) id: 9ef0a88e71 (このIDを非表示/違反報告)
ユウ - はじめましてこんにちは！この作品が大好きで最近はいつも拝見させていただいてます！この作品ほんとーに大好きです！これからも楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年7月9日 1時) (レス) id: 74ed180ca2 (このIDを非表示/違反報告)
夜飴(プロフ) - 船長 さん» ありがとうございます！更新頑張っていきますので、これからもよろしくお願いします。 (2018年7月8日 10時) (レス) id: 9ef0a88e71 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜飴 | 作成日時：2018年6月9日 13時
