３ ページ28
｢ちょ、なんですか…?｣
｢おいおい、そっちからぶつかっといてその態度はねぇだろ?お嬢ちゃんよ｣
ニヤニヤと気味の悪い笑みを浮かべ人をジロジロ頭から爪先まで見てくるオジサンに悪寒を感じる。
｢ぶつかった事は謝ったじゃないですか!ていうか、離してくださいっ!急いでるんですけど!!｣
｢お〜、強気な子は嫌いじゃないぜぇ。お嬢ちゃん可愛いし、ぶつかったお礼に一緒に茶でも飲んでくれてもいいだろう?｣
｢イヤよ!なんでアンタなんかと…!本当に、いい加減離して!!｣
未だに腕を掴んでいるオジサンを睨み付け、無理矢理にでも離そうと叩いたりして抵抗する。そんな私に苛ついたのかオジサンは掴む手の力を強め先ほどより低い声で怒鳴り出す。
｢うるせぇな、このガキ!いいから言う事聞きやがれ!!｣
――――グ イ ッ!!
｢っいた…!｣
トモミちゃん!おシゲちゃん!…誰か…誰か助けて……!!
強く握られた痛みで目を瞑り無意識に心の中で助けを呼ぶ。薄暗い裏道へと連れて行かれそうになった時―…
―――――ｶﾞｯ…!
｢いﾞたﾞたﾞだ!!?｣
｢っ!!｣
目を瞑った一瞬の間…いつの間にか私とオジサンの間に１人の男が立っていた。そして、腕を掴み上げられているオジサンは声を荒げて痛がっている。
｢お…!おい、テメェ!!何処から現れやがった!!?｣
痛みで顔を歪めながら怒鳴るオジサンに男は表情を変えずに口を開いた。
『この子は俺の連れだ。悪いが他を当たってくれ』
｢あぁ!?なんで……ってででで!!!わか、分かった!!分かったよ!!｣
だから離してくれ!!…そう叫ぶと男は直ぐに手を離す。そのままオジサンは涙目でその場から逃げ出した。
『…大丈夫?何もされてない?』
｢え、あっ…は、はい、ありがとうございます…｣
此方に振り向き、気を遣ってくれる男に返事をして吃りながらもお礼を言い、チラリっと自分を助けてくれた男の顔を見る
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 375人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「忍たま」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひょぎ(プロフ) - すごく面白いです！主人公の設定が私の好みです！ (2023年4月25日 0時) (
レス) id: c91982745d (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - Megumiさん» 忍たま小説書いてます！良ければ一度見に来てください！ (2021年6月1日 22時) (レス) id: 432cdd0ce8 (このIDを非表示/違反報告)
Megumi(プロフ) - とても面白かったです！続きがとても気になってます！ぜひお願いします！ (2021年6月1日 19時) (レス) id: 2b7b46d822 (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - とても面白いです！！お願いです、更新して下さい！！お願いします！！ (2020年9月27日 17時) (レス) id: cfa50364df (このIDを非表示/違反報告)
obipurei(プロフ) - おもしろいです！更新してくださるのを期待してます！！ (2020年2月14日 18時) (レス) id: 186218a2f3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：作之助 | 作成日時：2016年5月12日 0時
