検索窓
今日:23 hit、昨日:24 hit、合計:221,842 hit

犬が2匹 ページ12

「菊華ー!私とバレーをしよう!!」


………またか。



最近、私はこの六年ろ組の七松小平太先輩に頭を悩ませている。まぁ、一部の他の先輩にも悩ませているが…特にこの暴言と呼ばれる先輩が1番鬱陶しい。

ある時は休み時間に必ず追いかけ、ある時は闘牛士の牛のように突っ込んでくるし、ある時は闘うまで離れないと腰に抱き付き、最終的には布団で寝ている私の上に飛び乗る始末……ま、流石に先生や先輩たちに怒られてたけど。

もういい加減、ストレスで土井先生みたいに胃に穴が開くかハゲてしまうのではと思ってしまう…。


さて、そして七松先輩の冒頭の台詞だが…なぜ闘いではなくバレーなのかと言うと、私がいつまでたっても戦ってくれないのか考え


「そうか!菊華は戦いよりもバレーみたいな楽しめる闘いが好きなんだな!!」


………と、勝手に思い込み現在進行形で何かにつけてバレーバレーと白いボールを此方に突き出すのである。


「なぁ!バレーしようー!バレぇー!!」

『しつこいですね、しないって言ってるじゃないですか』

「バレーの闘いならしてくれるんじゃないのか!?」

『誰も言ってませんけど』

「えぇ!!?」


まるで小さい子供のように駄々をこねる七松先輩。全く…いい加減諦めてくれないかなぁ…。


『………』

「おっ!なんだやる気になったのか!」

『違います。食堂に行くだけです』


不意に立ち上がった私に期待に満ちた視線を向ける七松先輩。しかし、そんな事あるわけなく食堂に行くと言えばあからさまに落ち込む。


「食堂よりバレぇぇぇ…」


そう言い腰に腕を回し、腕以外の力を抜いて寄りかかる。


『離れてくれませんか』

「イヤだ!バレーするって言うまで離さない!」

『………ハァ…』

仕方ない、引きずって行くか。


腰に引っ付いている七松先輩を引きずりながら食堂へ向かった。

2→←6



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (260 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
375人がお気に入り
設定タグ:忍たま , 女主 , くの一
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ひょぎ(プロフ) - すごく面白いです!主人公の設定が私の好みです! (2023年4月25日 0時) (レス) id: c91982745d (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - Megumiさん» 忍たま小説書いてます!良ければ一度見に来てください! (2021年6月1日 22時) (レス) id: 432cdd0ce8 (このIDを非表示/違反報告)
Megumi(プロフ) - とても面白かったです!続きがとても気になってます!ぜひお願いします! (2021年6月1日 19時) (レス) id: 2b7b46d822 (このIDを非表示/違反報告)
来夢(プロフ) - とても面白いです!!お願いです、更新して下さい!!お願いします!! (2020年9月27日 17時) (レス) id: cfa50364df (このIDを非表示/違反報告)
obipurei(プロフ) - おもしろいです!更新してくださるのを期待してます!! (2020年2月14日 18時) (レス) id: 186218a2f3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:作之助 | 作成日時:2016年5月12日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。