四十二話 ページ44
「おい、大丈夫か」
そう声をツタたちにかけると彼らは俺のポケットから携帯を器用に取り出し、用意に操作を操る。やがて、ヴィルさんが映っている動画が画面に表示されると同時に彼らが放つオーラがより濃いものになった。
警戒しろ、と言うようにバシバシとスマホの画面を叩く彼らに落ち着けと施すと、ピロンと音がなって速報が入って来た。
＿＿【『美しい』メンション数。第一位 アカウント】
についてのWeb検索結果は…
それを見た瞬間、ぐっと俺の眉間が厳しいものになる。
「んだよ、これ」
画面には、ヴィルさんとネージュさんの名前が並んで一位、二位になっており、その順位が入れ替わるごとにツタたちが放つオーラが大きくなった。
ヴィルさんが一位の時はオーラは多少弱まり、逆にネージュさんが一位になった時は、悪意や嫉妬を含むオーラが大きくなる。
それは明らかに、ヴィルさんの魔力の形が、こんなただの一般論にしかすぎない考えに揺さぶられていることを表していた。
ヴィルさんが、かなりの綺麗好きで美しくなるために何でも全力でやる人、というのは知っていたつもりだが、こんなちっぽけなもので揺さぶられているのは、簡単に言えば、中毒になりかけているんだろう。
美しさは、外見も伴うが、内面的な美しさはここぞというところにしか発揮できない。初心者なりの解釈だが、ネージュさんは『美しい』より『可愛い』んだと俺は少なからず思っている。現に今まであってきた中で美しいと感じたのはヴィルさんだけだし。ネージュさんよりヴィルさんの方が好きなので、興味はないのだが。
「ありがとな、またなんかあったなら頼むわ」
そう軽くツタたちを撫でてやると、誇らしそうに胸をはるのを見てふっと口元が緩むのを感じた。
「ナイトレイブンカレッジの生徒さん、次準備お願いしまーす！」
そう俺を呼びかけるスタッフさんの声が聞こえてきた。大きく返事を返すと、俺を見つけたネージュさんが声をかけてきた。
「頑張ってね！」
そういう彼に、やや軽く気が抜けてくるが、ぐいっと首元の服を引っ張り俺は軽く耳打ちする。
「今日、シェーンハイトさんは体調が悪いみたいだから……、あまり合わない方がいい」
嘘の情報を与えることで、今回はネージュさんとヴィルさんの接触は避けた方がいい。一瞬動揺した彼に背を向けるとAは愛用のギターを担ぎ、戦闘準備をとった。
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レオ - とっても面白いです。続きが気になります。 (1月4日 8時) (
レス) @page48 id: 8c9a5c91e3 (このIDを非表示/違反報告)
夕闇柳 - たまたま30話見ていてカリムがカルムになっていました。 (11月25日 8時) (レス) @page31 id: a9dd4c9262 (このIDを非表示/違反報告)
ウイ(プロフ) - ふぎょあ、完結されてるんですね…この作品、めちゃ好きです。まだ占ツクにログインしてなかった頃、読みまくってました笑 ねっとり様に届くか分かりませんが、更新、お疲れ様でした。ほんとに本当にこの作品がこれからも大好きです！！！！！！ (6月26日 7時) (レス) @page48 id: 154e73901c (このIDを非表示/違反報告)
ねっとり - 雨中猫さん» アカウントを作っていなので急遽この形ですが作者です。コメントありがとうございます。「命に嫌われている」素敵ですよね、番外編でも他の歌とかも書いてみたいので気長に待ってくれると嬉しいです (2022年2月5日 23時) (レス) id: ad0790befa (このIDを非表示/違反報告)
雨中猫 - 主人公ちゃんに命に嫌われている歌ってもらいたいです！ (2022年2月4日 19時) (レス) @page27 id: 79b86edfa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねっとり | 作成日時：2022年1月20日 16時
