二十五話 ページ27
「あ゛ー……、ジジイと変わらないくらいにブラックぅ」
終わったころにはクタクタになっており、フラフラな足取りで授業を受ける者の、俺は結構遅くから入ったわけだから、ある意味で目立っていた。
「ここ、今度のテストで出るからな」
魔法士にも見える教師が黒板にチョークを走らせるのを俺をじっと凝視する。
＿＿＿うん、なるほど。全くわからん。
転生して魔力もない俺は、魔法士とか専門的なワードは何一つわからなかった。いや、でもせめて、わからないなりにノートくらい取ろう……。とペンを動き出そうとした瞬間。
「じゃあ、ここの問題A答えろ」
ピンポイントで、もしかしたら狙っていたのかなんなのか、丁度俺が分からない問題に対して質問された。何か答えなければ、という思考に駆られるがこれと言って答えが思い浮かない。
どう言えばいいんだ？
焦った脳みそで必死に答えを振り絞ったところで、隣の獣耳の男が不自然にノートの端に文字を書きだした。眼球だけを動かしてそこを見ると、答えらしき文字。
反射でその文字を口に出すと、「うん正解だな」という答えが聞こえたと同時に教師が解説をはじめる。ふっ、と軽い息が口から漏れる。なんだか一気に疲れがやって来た。
「すまん。助かった」
隣の狼とも見える銀髪に褐色の肌、大柄の獣耳の男に小声で礼を言うと「べつに」とそっけなく返された。
すべての授業が終わったころに、廊下を歩いているとドンッと何かがみずおち目掛けて突っ込んできた。ぐはっと俺が本日二回目の悶絶を繰り返すと、目の前には女顔のエペル。
「ご、ごご、ごめんA！！前見てなくて！」
「道路交通法で訴えてやろうかぁー？」
涙を溜めて少し怒ると、エペルはおろおろした様子で俺に小走りに近寄ってくる。本当にごめん、としゅんとして言うのを見て、「大丈夫だよ「と答えると、エペルは思い出したように言った。
「あ、そういえばA。寮長さんたちからスタンプ貰わないといけないんだっけ。協力するよ！」
どこか自身気に軽くガッツポーズでそう言うエペルに、その場しのぎの「おお、頼むわ」と言うと、「うん、じゃあこっちついてきて！」と言われ、俺はぐいぐいと手を導かれるままエペルに俺に宿であるオクタヴィネル寮の俺の部屋に入っていった。
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レオ - とっても面白いです。続きが気になります。 (1月4日 8時) (
レス) @page48 id: 8c9a5c91e3 (このIDを非表示/違反報告)
夕闇柳 - たまたま30話見ていてカリムがカルムになっていました。 (11月25日 8時) (レス) @page31 id: a9dd4c9262 (このIDを非表示/違反報告)
ウイ(プロフ) - ふぎょあ、完結されてるんですね…この作品、めちゃ好きです。まだ占ツクにログインしてなかった頃、読みまくってました笑 ねっとり様に届くか分かりませんが、更新、お疲れ様でした。ほんとに本当にこの作品がこれからも大好きです！！！！！！ (6月26日 7時) (レス) @page48 id: 154e73901c (このIDを非表示/違反報告)
ねっとり - 雨中猫さん» アカウントを作っていなので急遽この形ですが作者です。コメントありがとうございます。「命に嫌われている」素敵ですよね、番外編でも他の歌とかも書いてみたいので気長に待ってくれると嬉しいです (2022年2月5日 23時) (レス) id: ad0790befa (このIDを非表示/違反報告)
雨中猫 - 主人公ちゃんに命に嫌われている歌ってもらいたいです！ (2022年2月4日 19時) (レス) @page27 id: 79b86edfa1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねっとり | 作成日時：2022年1月20日 16時
