百六拾、あと二日 ページ10
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非番初日
昼になっても、敷かれっぱなしの自分の布団の上で寝転んでいた
開け放された戸の向こうの空を眺めていると、ゆっくりと雲が流れていって、食堂で喋っているであろう隊士たちの声が遠くに聞こえる
一見暇してるように見えるのかもしれないけれど、違う
ヅラから連絡を待っているのだ
「………二日後、」
情報によると、もうすぐ田安は大きな取り引きを行う
けれど真選組として捜査することは禁止されてしまった今、動くに動けない
…にしても、連絡が遅い
先に用を済ませることにし、腰を上げた
向かった先は
銀「…また情報収集かよ。俺にはそんな知り合い居ません」
「今回は依頼に来たんだけど_____ 」
銀「だから帰れっつってんの!うちに来ていいのは銀さんと(自主規制)したい時と依頼がある時だけだ!!!」
「だから依_____ 」
銀「(自主規制)しに来たんだな?そういうことだな?今度こそそうなんだな???」
「……………依頼に来たっつってんだろ話聞け」
こっちの話も聞かずにまくし立てる銀時の胸ぐらを掴み、男の急所に膝蹴りを一発
腰から崩れ落ちるそいつをよそにソファーに座ると、新八がお茶を入れて来てくれ神楽も気怠そうに歩いてきて私の隣に座った
新「すみません。昨日の依頼料が割に合わなくて、銀さん今朝からずっと機嫌悪いんです」
神「今日のパチンコも大負けだったらしいアル」
「…何を考えてるんだか」
新「まあ年中金なし仕事なしなんでね…ところで、今回は依頼に来てくれたんですか?」
「ああそうだった」
本題を忘れかけていた
「二日後、ここに一緒に来て欲しいの」
懐から一枚の地図を取り出し机に広げる
印のついてる場所を示し、次は写真を取り出して見せた
「元重鎮の田安。今度ここで金の受け渡しがあるらしい。この情報が掴まれたって知ったから今後はナリをひそめるかもしれない。これが最後のチャンス」
新「真選組じゃ捕まえられないんですか?」
「現役人が一枚噛んで上から圧力がかかった」
神「汚職アルな」
「本当それ」
銀「報酬は?」
まだ股を抑えたままジト目で見てくる銀時に左手の三本指を立ててやるが、首を横に振られた
公務員だから沢山持ってると思ったら大間違いよ
「…前金がコレ、そんで成功報酬金がコレで呑んで。それ以上は聞かないから」
二本指、三本指の順に見せてやるとようやく縦に振った
ああ、来月はより質素に生きないと
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作者名:ユコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/
作成日時:2018年3月27日 3時