百九拾二、癪 ページ42
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昌「そうよ。持っていたのは貴女なのにそんなことも知らないの?」
「分からなくて調べていたんです……そうか、勿忘草、これで……ありがとうございました」
そう言うが早いか「山崎!!!!!どこ!!!!!」と屯所中を探しに出た
あの母親のお陰だということが癪だけど、ともあれこれで直ぐに山崎に動いてもらえる
もしかしたら連続襲撃犯も捕まるかもしれない
そう思うと居ても立っても居られなかった
山「ななな何なんですか!Aさん!そんな大きな声で探し回らなくても俺は居ますよ!!!」
「勿忘草だって」
山「え?勿忘草?なにがです?」
「だから、あの紙に描かれてた花の名前!」
それでやっとピンときたらしく、二人で資料を漁る
山「局長や副長には言ってあるんですか?このこと」
「誰にも言ってない。この考えで探してるのは私達だけ」
山「言わなくていいんですか?」
「言うのは決定的な証拠が挙がってからでも遅くない。あっちもあっちで捜査してるだろうし」
山「それもそうですね。……
あっあの、この事件の捜査中にすみませんけど、この間また調べてた攘夷グループってどうなりました?」
「今日はよく喋るのね。これで見落としがあったら切腹ものだから」
とは言いつつも頭から飛んでいた捜査について少し思い返す
警察組織はただのチンピラの集まり扱いしている集団
でもそれは見た目だけで、元幕府の人間だった人物が数人流れ込んでいる攘夷グループ
話が大きくならないうちに私たちが処理するだけだし、そんなに大きな粛清になる予定もないから極秘扱いじゃないけど私と山崎だけで乗り込む手筈にしている
「って、今はこれに集中してて」
山「あ、これちょっとぽくないですか?」
「…え?あ、確かに」
山崎が出した家紋は今まで目を通してきた中で一番あの花に近い
でもこの家紋の家系は
「……今度粛清するとこの頭じゃない?」
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作者名:ユコ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/oorsayui/
作成日時:2018年3月27日 3時