第7話 ページ8
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朝起きると、掛けた記憶のない毛布が掛けられていた。きっとAが掛けてくれたのだろう。
そういえば一緒にテレビを見ていたAの姿がない。
寝室に行き、襖を開けるとAが寝ていた。
意外と寝相が悪いらしく、あの美形からは考えられないような寝相で寝ていた。
銀時「こいつ結構だらしねぇな」
蹴飛ばした布団をAに掛け直そうとする。
すると、目を覚ましたAがゆっくり目を擦りながら上体を起こす。
銀時「悪りィ、起こしちまったか?」
A『んん·····?』
彼女と近距離で目が合う。
俺は彼女の顔を見るなり、再びブワッと冷や汗が額を伝うのが分かった。
何故なら彼女は昨日見た美形とは似ても似つかないだらしない顔をしていたからである。
それはまるで·····
銀時(まるで俺じゃねぇかァァァァァッ!!!)
銀時「あ、あれ·····俺こんな所に鏡おいてたっけ·····」
A『何言ってるんだ·····?あ、今日は布団を貸してくれてどうもありがとう。おかげでよく眠れた。』
銀時「い、いやそれは構わないんだけど·····どうしたの?その顔·····」
A『·····あぁ、寝起きはいつもこうなんだ。みっともない顔を見せてすまないな。顔を洗えば元に戻るから』
銀時「み、みっともねぇとかいうなよ!!!悲しくなるだろうがッ!!!」
A『さっきから何を言ってるんだ』
Aは大きくあくびし、洗面所に向かった。
寝室に取り残された俺は頭を抱える。
銀時「あの顔完全に俺だった·····!!やっぱAの兄貴ってのは俺なんじゃ·····確かに考えられない話じゃないけどッ!!」
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作者名:さめ | 作成日時:2019年4月8日 23時