第40話 ページ41
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近藤「おぉ!やっぱAちゃん似合うな!」
褒める近藤さん。しかし俺は少し気になる事があった。
土方「おい、少し短過ぎやしないか·····」
スカートの丈が思っていたより短かったのだ。これじゃ、動けば直ぐに見えてしまう。
沖田「いいじゃねェですかィ、お色気担当として」
土方「ふざけるな。これじゃ他の隊士どもが目移りして仕事にならねェ」
沖田「土方さんはAの事になると、いつもの2倍うるさいですねィ」
土方「·····んなこたァねーよ」
近藤「とにかく今はこれしかないんだ。Aちゃんもその隊服でいいか?」
A『もちろん、私はなんだって構わない。』
俺は立ち上がると、Aを連れて庭に向かった。
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A『なんだ十四郎』
俺はAに木刀を手渡す。
土方「真選組隊士なら刀の1つ使えなきゃ役に立たねェ。今日からお前の稽古は俺がつけてやる。そういやお前ここに来る時から刀持っていたが、使った事あるのか?」
A『昔は使っていたが、最近は刀を使う機会なんて早々なくてな。少し体が訛っているかもしれん』
土方「まぁいい。1度俺に斬りかかって来い。まずはお前がどの程度の実力なのか把握したい」
A『わかった。』
俺も木刀を構え、Aの攻撃を受けるよう準備する。
A『いいか?』
土方「あぁ、いつでも来い」
やけに自信がある様だが、体も細いし鍛えてるようには見えない。
すると、Aが動いた。
土方「ッ!?」
目に見えぬ程のスピードで斬りかかってきたAは、俺の木刀を下から斬りあげる。
俺も舐めていたせいか、あっさり自分の手から離れてしまった木刀は宙を舞った。
気づいた時には後ろを取られて、Aに木刀の先を向けられていた。
A『十四郎、相手がどんな奴だろうと油断しててはダメだ』
そう言いながら落ちていた俺の木刀を拾い、手渡す。
土方「·····悪ぃ。思った以上に手練だったみたいだな。どうやら俺の稽古はそんなに必要もないらしい。今度は俺も手加減なしで行くぞ」
そこから再び俺達は剣を交える。しかし、俺もさっきのように舐めていられない。
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作者名:さめ | 作成日時:2019年4月8日 23時