病弱少女と野球少年

第5話 ページ6

それから、巣山君とは別れて教室に向かった。








教室に入ると黒板に座席が書いてあった。









(私の席は…窓側の前から二番目)







まあ、名字が綾波だから、大体前の方。









(とりあえず、座っとこ)









まだ、近くの席の人がいなくて、早く来ないかなぁなんて思ってみたり。









(う〜ん…暇だ)









そんな感じで、ボーッとしていると隣の席から椅子を引く音が聞こえた。









(‼隣の人が来た！)









横を向くと、男の子が座っていた。



















「あ、あの！」









「！は、はい！」









私が話しかけると、驚いたように返事をした。









「あ、えと…特に話は無いんですけど…」









はわ〜緊張して上手く話せない…









「あの〜さ」









私がもたもたしていると男の子が話し出した。









「先生来るまで暇だから…話しませんか？」









(わ、私の言いたいこと言ってくれた〜(泣))









「は、はい！」









(まずは、自己紹介だよね！)









「私は、綾波Aです。」









「俺は、沖一利です。」









「沖君か、よろしく！」









「こちらこそよろしく！」









「よかった〜初日から近くの席の人と仲良くなれて！」









私は、ホッと胸を撫で下ろした。









「俺も〜いろんな中学から来るから、友達できるかなーって…」









「思う思う！」









「クラス表の前の人混みを見たら怖くなっちゃって(汗)」









「うんうん！わかるよ！」









そんな感じで、私と沖君は先生が来るまで話していた。

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野球帽

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水谷文貴

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