病弱少女と野球少年

第26話 ページ28

あっという間に空になったお皿。
これが男子高校生の食欲か……と、一人感激しながらお皿を洗ったりと、片付けを終わらせ、部屋に戻った。






「美味しかったね！私、林間学校とか行けなかったから、すごく楽しかった！」




千代と布団を敷きながら今日について話していた。





「そうだね！自炊ってところがいいよね！あとは、山菜を採りに行ったり、大変だけど楽しいね！」






「私も、山に行って山菜採りしたいな〜」




私がそういうと千代は笑いながら言った。





「そうだね、きっとAと話ながら行けばもっと楽しいもん！」






その言葉が嬉しくて私も笑った。





しばらくすると、男子の部屋の方から賑やかな声が聞こえてきた。





「なんか、賑やかだね、何してるんだろ？」





私がそう呟くと、千代が少しにやつきながら「行ってみる？」と言ったので、私もにやつきながらうなずいた。





するとちょうど監督が部屋に帰ってきた。




「あ、ちょうどよかった‼二人に伝言を頼みたいの」




「伝言、ですか？」



千代が言う。私も、同じようなことを思っていた。




「そう、男子の部屋に行って、明日も朝早いから、そこら辺にして早く寝なさいって」





その監督の言葉に私と千代は少し吹き出した。
もちろん、監督も少し笑っていた。




「私は、まだ寝ないし、少し席を外すから二人にお願いしようと思ってたの」






「じゃあ、いってきます」



私と千代は監督にそう言って男子の部屋に向かった。

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水谷文貴

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