あかーし！！……って呼ばないでください【赤葦京治】

何でも私に頼っていいからね！！ ページ8

『あかーし！聞いて！！』



とても嬉しそうな笑顔で俺を呼ぶA先輩。


(残念ながら)木兎さんと似ているところが多いので、大体の考えはわかる。



理由を聞いて欲しそうに目を輝かせてる。



「……すごい嬉しそうですね。どうしたんですか」




『今日お弁当！グラタン占いの運勢が最高だったの！！だからねー』




女性というものは、占いや運をよく信じる。



A先輩の最近のブームはグラタン占いだそうで、悪い日は一日中木兎さん状態の時もあるくらいだ。



それぐらい、信じるのだ。


良くも、悪くも。




『ーだから、困ったことがあったら何でも私に頼っていいからね！！A先輩に任せなさい！！』




「…ありがとうございます。
じゃあ、あそこにあるスポドリ取ってください」




体育科の端に置いたままだったスポドリを取ってきてもらう。





A先輩をパシリにしているように見えるが、A先輩も頼られて嬉しそうにしているし………





[困ったことがあったら何でも私に頼っていいからね！！]





俺にだって困ることぐらいある。




『はい！』




「ありがとうございます」




不意打ちで、そんな可愛いことしないでください。


準備をすればいいという訳じゃないけど、





『ふふっ。どーいたしまして！！』




本当は、困ったことも、お願いもあるけど……






あなたの笑顔を独り占めしたい






それを言うのは、あなたに想いを伝えてからにしますね。

占い中毒→←きだなんて言えないよぉ……

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す