並中生徒会長、だった人の日常 (ページ25)

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アニマルとリングページ25

今日一日の業務を終えて、ベットに横になる。
本来ならここまで動かなくてもいいんだけど、社員と共に在りたいと思う私の勝手なワガママで居させてもらっている。

…VG、使えないって言ったら、沢田くんも恭弥も多分驚いただろうな。

再び眠り、精神世界へ行く。

するとそこには、

「遅い。」

不機嫌なアラウディさんと…

「クゥ…」

「にゃお！」

「チュン！」

「ワン！」

「ブルル…」

「ホー…」

「キュッ！！」

『みんなのアニマルたち』が待っていた。

VGは、ボンゴレリングだけではなく、アニマルリングと共に在る。
みんな曰く、『疲れた』『寂しい』『休める場所を聞いた』、だそうで…

そういえば、結構な頻度でアニマルとリング、アルマとフィニと遊んだり話したりしてるのは私だけだと思い出す。

『あの』山本くんの相棒ふたりが『少し疲れた』と言うぐらいだから、多分…とてつもなく疲れてるんだと思う。
あの子たちは『あまり心配をかけたくない』って思ってる子たちだから……

そんな子たちを追い出せるわけもなく……まあ、ここでゆっくりしてもらってる。

みんなの好物だったり、日向ぼっこしてたり、遊んでたりと自由に過ごしてもらっている。

たまには休んでもいいじゃん。いつも頑張ってくれてるんだし。
それも、人間の都合で。

「いつもお疲れさま。そして、ありがとう。」

そう言って牛丼を撫でると、擦り寄って来る。
そしてほかの子たちもやって来る。漢我流、流石に重いから乗るのはやめてほしい…とも言えず。
全員の頭を撫でる。漢我流には頭を下げてもらったけど。君結構身長高いね。

そしてアラウディさんと同じテーブルに着く。

甘い言葉はもう勘弁してほしい。

「あの、ケンカの原因を教えてくれませんか？」

「…妻に聞けば。」

「フィニも怒ってて…」

そう言うと、アラウディさんは静かに話し始めた。

「…結婚記念日。」

「はい。」

「なにもなくて、どうするか考えてたら…日付が変わってた。」

つまり、結婚記念日を素敵にしようとした結果、すっぽかされたと勘違いをされた、ということで…ん？

…それアラウディさんが謝れば即解決では？

そう思ったが、この人たち(恭弥)のプライドはエレベスト並みと考えていいから、そもそもできるはずもない。

かと言って、言い訳も見苦しいと思うような人たちだ。
不可能に等しい。

「アラウディさん、ケンカの理由はわかりました。

けど、私はそれが嫌です。」