並中生徒会長、だった人の日常 (ページ13)

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ポジティブページ13

ベルフェゴールside

会食のでわかるように、アイツは口を開かない方が平和になるんじゃねぇか、ってレベルのヤツ。
けど、それ以上に…

「ルッス姉さん、ちょっといいですか。」

「大丈夫よ〜！」

「スクアーロさん、これなんですけど……」

「ゔおおぉぉい！！！どうしたぁ！！」

よく頭が回る。

作戦の穴や、不測の事態を考えて…なんてことを話したりする。
場合によっちゃあ、スクアーロと言い合いになるぐらいには真剣に作戦を考える。

だから一概に黙れとも言えない。

「ベルフェゴールくん。新しいのできたよ。」

「ん。」

渡された紙には次に攻め込むとこについて、細かく書かれていた。
周囲を見て、ヒバリキョーヤがいないことに気がつく。

「そういや雲のヤツどこ行ったんだ？」

「恭弥？違うところに行かせたよ。」

「…は。」

つーことは…

「それよりも、作戦の注意してほしいとこなんだけどさ。」

…コイツの、ストッパーがいねぇ…！！
その事実に冷や汗が出る。
つーか、なんでオレがこんなヤツに冷や汗かかなきゃいけねぇの？

「もしもし、聞いてる？」

「聞いてねえし。」

「正直だね。それじゃあ、どこから話そっか。」

「……」

怒るだろ、普通。

その後も説明を何度かさせて、話を聞いた。
けどその度に正直やら、素直やら、自分も気がつかなかったのにすごいやら……ポジティブすぎる。

「それじゃ！よろしくね。」

「おー。」

適当に返事をするも、本人はなんとも思っていないようだった。
オレはそのまま雲に連絡する。
そっちは終わっていたようで、「もしもし」と返事が返ってきた。

「おい、ヒバリ。」

「…なに。」

「アイツの頭どうなってんの？」

「…なにが。」

最初はいつもと同じ、どうでもよさそうな声が、オレの言葉で変わった。
『アイツの頭どうなってんの？』からだ。
コイツもコイツでかなりアイツのこと気に入ってんだな、と小さく笑う。

オレは事実をそのまま話した。

「アイツ、話全部聞いてねえつったら正直だとか、そういうの全部いい方に捉えすぎじゃね？そんでそれアイツに言ったら、事実だからって言ってたけどヤバくね？」

「……」

返ってきたのは沈黙。

「ぜってーなんか騙されそうなくせに、作戦とか作ったりすげぇ頭いいとか…なんで？」

「それがわかれば苦労してないよ。」

その後の、ヒバリのため息がすべてを語っていた。