並中生徒会長、だった人の日常 (ページ11)

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殺気溢れる食事ページ11

リボーンside

「いつまで王子とか言ってんの？」

「…どういうことだよ。」

「いつまでも王子とか言ってられないじゃん。」

Aの言葉にベルフェゴールが強く反応する。
そして雲雀が深くため息をつく。

最初は『風に雲が流されている』と考えていたが…目の前の光景を見るあたり、雲雀が苦労しているということがわかる。

「A。一から十まで説明。」

「ん？こんなので誤解なんか生まれないと思うけど…」

「こんなの、ねぇ…ぶっ殺してやるよ。」

ベルフェゴールが殺気を放つも、本人は無自覚。
なにひとつわかってはいないようだった。

「だってさ、王子って、王様のこどもでしょ？ベルフェゴールくんはこれから大人になるから、王様とか王とかじゃないの？」

「……」

「三文字がいいなら、キングとか？」

「んー、考えとく。」

雲雀の仲介により、殺気はなくなり平和な食事をとれる状態となる。
逆に雲雀がいなかったら、殺気溢れる食事というものになる。

「……おい、ヒバリ。」

ベルフェゴールが雲雀を呼ぶと、不機嫌ながらに雲雀が返事をする。

「……なに。」

「……もうアイツ口開かない方がいいんじゃね？」

「それはいつもそう思う。」

仲介役としての気苦労が見える。
Aは雲雀の扱いが上手いとは思うが、それと同じように雲雀もAの誤解を察知する能力が高ぇんだなと思う。

「骸くんはパイナップルだよ。」

「…そう、なの？」

「骸ってパイナップルなの！？」

「やっぱりアイツ……！！」

「うん。次いでに言うと、花言葉は完全無欠だって。」

「ししょー、やっぱりパイナップルだったんですかー。」

「やっぱりとはなんですか、やっぱりとは！」

圧倒的な誤解により、ボンゴレを始めとした全員(一部除く)がザワつく。

形なき霧も、変化の風に揺らされる。

「骸くんは…パイナップルじゃなかったっけ？クロームちゃん。」

「骸様は…そうだったと思う…」

「貴方は言葉が足りません！主語述語を大切にしてください！」

「パイナップル。」

「言葉が減ってどうするんです！？」

「あー……行けよ。」

「はぁぁぁ……」

嵐が急かす、雲の深いため息。
やっぱり風と共にあるべきは雲なのかもな。

「A、一から十まで説明。」

「骸くんの好きな食べ物はパイナップル。…だよね、クロームちゃん？」

「うん…あと、チョコ。」

雲雀が居ねえとAはダメだな、こりゃあ。