並中生徒会長の異常 10 ページ10
「明日世界が滅ぶとしたら、君たちはなにがしたい？」
ボンゴレは、
「あ？10代目を最後までお守りするに決まってんだろ！」
「オレもツナたちと一緒に遊んでるかもな。」
「山本や獄寺くんたちと…一緒に居たいな。」
「最後の最後までボクシングを！！！」
「……わかんない。」
君たちはいつだって【自由】だからね。
シモンは？
「えっと……みんなと、いたい。」
「……わかんねぇ。」
「それは……」
「……美味しいもの、たくさん食べたいかなぁ。」
「ピッピ！ププップー！(訳:みんなといる)」
「かわい子ちゃんナンパするしかねぇっしょ〜」
個性豊かだけど、目的は打倒ボンゴレだから本当のことは言えないね。
きっと刺し違えてでも倒したいんだろうけれど。
応接室は？
「……君、なに言ってんの。」
「みんな美味しいもの食べたいやら、好きなことしたいとか言ってたけれど、恭弥は？ディーノくんとバトルかい？」
「アホな同級生をぶん殴る。」
「ボクが痛いからやめてほしいのだけれど。それよりも、やりたいことはないのかい？」
「そうだね…」と深く考えて、「……ある。」と呟いた。
食事でもスポーツでもなさそうな恭弥。
そういえば、と思いついたのは、骸くんとの再戦だった。
無理やり監獄から出すか、クロームに無理やり憑依させるかの二択だろうけれど。
後者はあまりにも酷すぎるからさすがにボクが止める。
そして恭弥が言ったことは、
「『同級生』の首に手錠をかける。」
「…………耳がおかしくなければ、とんでもないことを言っている気がするのだけれど。もう一度いいかい？」
「同級生の首に手錠をかける。」
……いつからそんな子になったんだい？
驚いたのがバレたようで、ため息をつきながら話す。
「僕の同級生が死にたがりだからね。監視だよ。」
「……死にたがりではないのだけれど。」
「直ぐに死にかけるなんて死にたがりも一緒だよ。」
「傷ひとつつかないで生きてるけれど…？」
理解不能なへんな『同級生』を見つめる。
……多分コレ、本気だな。
「君は？」と返された。
答えはもちろんひとつ。
「いつも通り、生徒会長として活動して、絵を描いて、並盛をパトロールして、応接室のソファーで寝るかな。」
「君も変わってるね。」
「…同級生の首に手錠をかける人が言ってしまってはお終いだろうけれど…」
「うるさいよ。」
本当は、
『軽口をたたける今を大切にしたいんだよ。』
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作者名：ドク | 作成日時：2023年9月6日 11時
